ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

西武鉄道西武園線

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西武国分寺線で、工事中の東村山駅に降りた私は、そのまままっすぐ進んだ先、3番ホームに停車中の西武園線に乗り継ぎます。

4両編成の車内は、先頭に行くにしたがって、ガラガラでした。




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西武園線は東村山駅西武園駅を結ぶ2.4kmの支線で、途中に駅は設けられていません。

もともとは村山貯水池(現在の多摩湖)への観光輸送を目的に敷設された路線で、終着駅も西武園駅ではなく、その先の村山貯水池駅(現在の西武遊園地駅の近く)でした。

やがて、1951年(昭和26年)3月に、途中の野口信号場から村山貯水池駅までの区間が廃止され、西武園駅に統合されました。

13時28分に出発した列車は、左へと曲がって西武新宿線と分かれ、ゆっくりとした速度で住宅街を走ります。





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そのうち、両側に緑地が現れ、列車はその間を通ります。

左は北山公園といって、これは小規模です。

一方、右の方は八国山緑地で、東西およそ1.9kmにわたって広がる、なだらかな丘陵地帯です。

3分の乗車で、13時31分、終点、西武園駅に到着。




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支線の終着駅にしては構内が広く、西武園競輪場の開催日に賑わうのかもしれません。

線路の先は高台が立ちはだかり、これ以上の延伸は難しいでしょう。




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これで今度こそ、関東地方の鉄道路線は完乗です。

が、まだ午後2時前で、これで終わるのもあっけないので、先ほどチラッと見た八国山緑地へ行ってみることにします。





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西入り口広場は、駅から出て3分ぐらいの所にあります。





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※公園の地図は、「狭山丘陵の都立公園へきてみて!」から抜粋

実は、「八国山」は、スタジオジブリとなりのトトロ』に出てくる「七国山」のモデルとされています。

サツキとメイの母親が入院している「七国山病院」も、「新山手病院」がモデルです。

物語の後半、入院先の母親のお見舞いに行こうと、自宅の松郷からここまで行くシーンがありますが、その松郷は、現在の埼玉県所沢市西武線所沢駅とJR武蔵野線東所沢駅のほぼ中間地点にあります。

距離にしておよそ5.6kmと、4歳児で行けない距離ではないですが、何回か曲がる箇所がありますから、そりゃあ、猫バスに連れていってもらわない限り、やはり無謀な行為です。

物語の舞台はべつにこの周辺だけとは限りませんが、八国山だけ見れば、いかにもトトロが棲んでいそうな気配です。





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線路沿いにつたって、ぶらぶらします。



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ムクゲが雨露にぬれて、花びらがやや垂れ下がっています。

9月らしいといえば9月らしいのですが。



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下を見れば、どんぐりがもう落ちています。

まだ緑色ですが、やがて季節が進めば、茶色へと変わっていくのでしょう。





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踏切が鳴り、少し待っていると、西武園行きの電車がやってきました。




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道端にはいたるところにキノコが生えています。

食用ならとっくに摘まれているでしょうから、たぶん手を出してはいけない類のものでしょう。



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森のあちこちからジージーアブラゼミの鳴き声が響き渡ります。

ふたつ池の下池に来ましたが、濁っているだけの変哲ない小池です。




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少し中へ入り込み、木々の隙間からのぞくと、畑が見え、その先にも森があります。

切り取ったこの風景に限るなら、トトロの風景そのものですね。




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「尾根道」と書かれた標識ばかりで、いったい自分がどこへ向かっているのかさえ分からなくなります。

歩いている人は私のほか、誰もいませんから、いくらスマホの地図を携えたとしても、だんだん心細くなります。

戻ればいいだけの話ですが、どうも余計な探究心が芽生えてきて、つい奥へ奥へと進んでしまいます。

そうして、足元はぬかるんだ道に、また巨大なキノコが生え、虫はぶんぶん飛び交い、東京都とは思えないほど自然深い所に来たなという印象です。

気が付けば、ジーパンの裾に土が付いていました。




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緑地の北側に来ました。

「松ヶ丘」という住宅街で、西武グループが手掛けたニュータウンです。

「松ヶ丘」は埼玉県所沢市であり、ここはちょうど東京都と埼玉県の境目です。



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この境界線沿いに真っ直ぐ進めば出口へと抜けられるそうで、30分も歩き回ったから、もう充分です。




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ようやく緑地の森を抜けました。

遠くに見える観覧車は、西武遊園地です。

これでそのまま西武園線に戻るかといえば、そうはしません。

だいぶ疲れてますが、別の駅まで歩いて行きます。(続く)