ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

豊肥本線1(大分~阿蘇)

イメージ 1

10月30日(火)、午前9時。

九州・沖縄鉄道旅行3日目は、大分駅スタートです。

今日も爽やかな秋晴れが広がり、自分の旅行で3日続けて晴れることは滅多にありませんから、清々しい気持ちになります。

しかし、今日の旅程は非常に出来が悪く、未乗路線乗破はあまり進みません。

先回りして言えば、この後9時14分発、豊肥本線阿蘇行きに乗り、11時30分到着の予定ですが、その先の代行バスがなんと16時10分までなく、4時間40分もの空き時間があります。

幸い、阿蘇には阿蘇山という観光地がありますから、そちらへ寄れば良く、ちょうど11時45分発の阿蘇山西駅行きのバスに乗れます。

問題は帰りで、阿蘇山西駅14時25分発に乗らなければ、阿蘇駅16時10分の代行バスに間に合わないのです。

阿蘇山西駅14時25分発のバスは、阿蘇駅14時55分に着き、1時間以上の空白ができてしまう。

かといって、その次の15時50分発に乗ろうものなら、阿蘇駅着が16時20分で、10分の差で逃してしまう。

乗り換え時間も含めて、この15分をなんとかならぬものかと、あれこれ思案しましたが、結局どうにもならず、こんな中途半端な出来になってしまったのです。

腰折れ旅程ですが、阿蘇駅不本意に生まれた空白時間は現地で考えることにして、まずは豊肥本線に乗車です。

なお、今日は「旅名人の九州満喫きっぷ」は使わず、自動券売機で阿蘇駅まで買った通常のきっぷで乗ります。






イメージ 2

イメージ 3

高架ホーム6番のりばに、阿蘇行きのディーゼル車が1両で停まっていました。

ラッシュ時は過ぎていますが、大分大学の学生も乗ってきて、ほぼすべての座席は埋まりました。





イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

中判田駅までは大分市街地を走りますが、その先は山の中徐々に高度を上げて、大野川に沿います。

川沿いを走るときは、線路脇の背の高い草木がふさいでおり、時々、切れ目から覗ける程度です。

その一方で、川から離れれば刈り終わった田んぼが広がり、藁(わら)を三角に積んだものが点々と置かれています。

どこか牧歌的な景色のようですが、列車はそれに反して意外と速く、あまりゆっくりと眺めることはできません。

豊後竹田駅までは1~2駅に1回の頻度で行き違いもあり、本数もそれなりにあるようです。






イメージ 9

イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

10時28分、豊後竹田駅に着き、16分停車します。

ホームのスピーカーから滝廉太郎作曲の「荒城の月」が流れ、下車客を迎えてくれます。

下車客がいなくなっても、まだ曲は流れますが、これがアカペラの合唱ということもあって、ガランとしたホームにいっそう寂しさを際立たせます。

豊後竹田駅の駅舎は、岡城にちなみ武家屋敷風にしたもので、屋根瓦が日の光を受けて、白っぽく見えます。

駅の裏手には落差40mの「落門の滝」があり、鉄道駅ではめずらしくホームから眺めることができます。








イメージ 13

イメージ 14

イメージ 15

さて、乗客が少なくなったディーゼル車は、さらに山深い所を進み、駅周辺を除いて民家も少なくなります。

県境の山間地ということもあって、先ほどのような平地は見られず、段々畑が目立ちますね。

そして、標高754mと九州の鉄道駅で最も高い波野駅を過ぎると、2283mの坂の上トンネルに入り、それを抜けると、阿蘇の盆地を一望できる所に来ます。

いよいよ阿蘇山カルデラに入ったようで、豊肥本線は山の縁に沿って襞(ひだ)を描くように下りて行きます。




イメージ 16

宮地駅から先は、阿蘇カルデラの平坦地を走り、スピードも出します。

外輪山が続き、ひときわ高くそびえ立っているのは、中岳でしょうか。

残念ながら、すっかり曇ってしまいましたが、雨は降っていないようですね。

11時30分、阿蘇駅に到着です。





イメージ 17

イメージ 18

豊肥本線の鉄道はひとまずここまでで、この先、肥後大津駅までは代行バスに乗る必要があります。

が、冒頭でも記した通り、16時10分までないので、阿蘇山の観光で時間をつぶします。

構内踏切を渡って改札口を抜け、でかいキャリーバッグはコインロッカーに預けます。

身軽になったところで、11時45分発の阿蘇山西駅行きのバスに乗ります。(続く)