ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

わたらせ渓谷鐡道2(神戸~間藤)

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神戸駅12時29分発、間藤行きの列車に乗り、次に目指すは終点の間藤駅です。

新型車両で、4人がけボックス席は快適です。






神戸駅を出発した列車は少し進むと、全長5342mの草木トンネルに入ります。

この間の高低差はおよそ140mで、それを10分程かけて登っていきます。

登ると言っても、延々トンネルですから、勾配はまったく感じませんが、ダムで付け替えた新線区間の割に速度は遅いです。







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草木トンネルを抜けると、いきなり草木ダムが姿を現し、列車はその上を鉄橋で渡ります。

ダムを渡り終えると、またトンネル、抜けた後、沢入駅(そうりえき)です。







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沢入駅から次の原向駅(はらむこうえき)にかけては、急カーブが続く険しい区間です。

落石や野生動物の飛び出しに注意ですね。

進行方向左側に移った渡良瀬川には、真っ白い岩石たちがゴロゴロして異様な風景を放っています。

白い岩石の正体は花崗岩(かこうがん)で、鉄道から川の花崗岩を見せてくれるのは、おそらくここだけだと思われます。

そういう珍しい風景ですから、私の後ろに座っていた2人組の女の子たちもスマホの写真に収めていました。







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原向駅手前で栃木県に入り、さらに進むと町や工場(跡?)が見えてきました。

工場は足尾銅山関係のものと思われます。

その工場の近くに古い木造の長屋が並び、かつて足尾銅山で働いていた坑夫たちの社宅でしょうか。

通洞駅でほとんどのお客さんが降りて行き、残ったのは私を含め3人だけとなりました。







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足尾駅構内には、国鉄気動車(キハ35系)などが静態保存されていますが、一部はブルーシートに覆われていました。





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渡良瀬川を渡り、13時5分、間藤駅に終着です。







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桐生駅からここまですべての駅に、イルミネーションの飾り付けがされているんですね。




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ホームは1面1線の無人駅です。




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間藤駅と言えば、作家の宮脇俊三氏(当時は中央公論社に勤務)が1977年(昭和52年)に国鉄全線完乗を果たした駅として知られています。

駅の待合室には『時刻表2万キロ』の自筆原稿が貼ってありますが、意外と丸っこい字なんですね。

もっとも、あれだけの分量ですから、丸文字になるのも無理はないですが。







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駅前には、道路を挟んで古河機械金属株式会社の工場があり、稼働していました。

その先はちょっとした住宅街のようです。

駅前にバス停があり、以前ここに来た時は日光駅行きのバスでそのまま日光駅まで行ってしまいました。

次のバスが13時32分と絶妙な接続ですが、私は足尾銅山にも寄りたいので、今回バスには乗りません。







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間藤駅より1.9km先に、かつて足尾本山駅という貨物駅があり、線路はそこまで延びていました。

銅山の採掘関係の貨物輸送で使われていましたが、1989年(平成元年)に、わたらせ渓谷鐡道に移譲したのと同時に廃線となりました。

今でも廃線跡は残っており、とりわけ枕木や釘なんかは当時のままと思われます。

ぜひ足尾本山まで行ってみたかったのですが、13時28分の折り返し列車に乗るため、今回は探訪しません。

折り返し列車に乗り、次は通洞駅に下車です。(続く)