只見線3(只見~小出)
只見駅9時30分発、小出行きの列車に乗車します。
ちょうど会津川口方面からの代行バスも来ましたが、朝早い便ということもあって、それほど人数は多くありませんでした。
一方、小出方面から来た列車からは10人ほどの乗客が降りて行きました。
只見線はここからの本数が少なく、1日に3本しかありません。
改札口からホームまでは通路を渡ります。
ホームはまるで仮乗降場のような簡素な造り。
幅も狭いです。
只見の次は大白川ですが、シールが貼ってあります。
2013年3月15日まで田子倉駅があったのですが、廃止されたのです。
大白川駅までは20.8kmあります。
私は前寄りの「縁結び列車」(赤い車両)に乗車しました。
座席は4人がけボックス席が大半を占めています。
モケットの柄は青色単色と国鉄型らしいですね。
ちなみに後寄りの車両では、モケットの柄が異なっています。
乗客数は私を入れて4人でした。
出発時に駅員さんや地域の方々、そして宿の女将さんが駅舎の所に立ち、手を振りながら見送ってくれました。
列車もそれに応えるかのように、町中に響くぐらいの警笛を鳴らし、ゆっくりと出発しました。
只見の市街地を抜けると、一気に山深くなってきました。
暖冬とはいえ、さすがに雪が積もっており、水墨画のような景色を見せてくれます。
いくつかのトンネルを抜けると、列車は田子倉湖に差し掛かり、またスノーシェルターに覆われた田子倉駅を通過しました。
国道252号線が通っていますが、冬季は落雪・落石の危険性が高まることから、通行止めとなっています。
そして、只見線はいよいよ全長6359mの六十里トンネルに入ります。
およそ8分ほどで六十里トンネルを抜け、列車は新潟県に入りました。
ここからは破間川(あぶるまがわ)が並行します。
通行止めとなっている国道252号線には、当然のことながら、車が1台たりとも走っていません。
大白川駅に着きました。
立派な駅舎が立っています。
駅から少し離れた所に集落がありますが、住宅数は多くなさそうです。
当駅始発、終着の列車がそれぞれ1本設定されています。
並行する国道252号線はこの辺りから通行止め区間はなくなります。
雨が強まってきて、見通しが悪くなってきました。
入広瀬駅まで来ると、住宅街が形成されています。
この駅で若い人たちがたくさん乗ってきました。
この自粛ムードの中、いったいどこへ向かうのか。
ま、吞気に旅行している私も他人のことは言えませんが。
土地が開けてくるのに比例して、住宅数も多くなってきました。
特に駅前に建物が集中しており、日本の都市(町)は基本的に鉄道の駅を中心に形成されてきたのがよく分かります。
これだけの戸数があるなら、もっと列車の本数があってもいいような気もしますが、只見線の雀の涙ほどの本数では、やはりクルマになってしまうのでしょうね。
魚野川を渡った所で上越線と合流。
10時43分、小出駅に到着です。
これで只見線の乗車旅は終わりです。
あとは富山まで帰るだけです。(続く)