高山本線(富山~飛騨古川)
紅葉の見頃を迎えた10月下旬、岐阜県の飛騨地方に行ってきました。
コロナ禍とはいえ、やはり紅葉を見に行きたいのは、人間として自然な感情をもっているのからでしょうか。
だんだんと旅行するのも憚れる状況になりつつありますが、感染予防には努めつつ、旅そのものは楽しみたいですね。
10月27日(火)、富山駅から始めます。
この日の予定は午前中に飛騨古川の町並みを散策し、午後は高山へ移動して観光します。
富山からなら飛騨古川まで特急列車で1時間強ですから、わりと近いものです。
乗車券と特急券は予め「JRのみどりの窓口」で購入し、改札口は「あいの風とやま鉄道」という、ややこしいですが、そういうことになっています。
9時52分発、特急[ワイドビュー]ひだ8号、名古屋行きに乗車です。
3両編成と特急列車としては短いですが、平日ということもあって、自由席はガラガラでした。
神通川を渡り、あいの風とやま鉄道線と分かれて、列車は南下していきます。
住宅街を出ると、視界いっぱいの田園地帯を駆け抜けます。
線形はいいはずですが、最高速度は85kmとされているため、それほど速くはありません。
秋らしくすじ雲が広がっています。
そして、遠くの北アルプスの頂上付近には雪が積もっています。
一足先の冬を感じさせます。
越中八尾駅から先は標高を上げていきます。
とりわけ、東八尾駅の先、トンネルを抜けた直後に神通川を渡る所は目を奪われるほどの景色だと思います。
だいぶ登ってきましたが、笹津駅からいよいよ山の中へと入ります。
10時28分、猪谷駅に停車です。
無人駅ですが、ここからまでがJR西日本で、この先はJR東海になります。
だから、乗務員が交代するのですが、JRの境界駅で当駅ほど寂しい駅はないでしょう。
以前はさらに神岡に行く神岡鉄道もあって、その路線経由で貨物列車も走っていましたから、きっと賑わっていたのでしょう。
今では無駄に広い構内に、住んでいるのかどうか分からないボロ団地が建っており、時代の移り変わりを感じさせます。
10時30分、猪谷駅を出発した列車は、富山県から岐阜県に入ります。
宮川がつくる深い渓谷を縫うように行くため、速度はいっそう遅くなります。
すばらしい紅葉ですが、これほど険しいと、災害に弱いことはすぐに分かります。
盆地に入りました。
11時7分、飛騨古川駅に到着です。
さっそく町散策です。(続く)