ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

日田彦山線、後藤寺線、福北ゆたか線、博多南線

毎年恒例の「冬休み鉄道旅行」。

今回は福岡県、佐賀県長崎県の所謂、北九州地方の鉄道に乗ります。

このことを職場の事務の人に話すと、「私には絶対できないわ~」と半ば呆れ顔をされました。




それはともかく、私は北陸地方に住んでいて、天気予報では今日の朝から大雪・暴風に注意となっているではないか。

なにしろ時刻表とネットを駆使して3時間かけて立てた計画だけに、初日で崩されては気持ちとして良い年を迎えられない。

だから、なんとしても計画通りに進めたい。

そう思いつつ、迎えた朝は幸い雪は止んでいて、第一列車も時間通りに来た。

と、後ろの方で私の名前を呼ぶ声が。

振り向くと、前の勤務先でお世話になった上司が座っていた。

「どこまで行くの?」

「恒例の鉄道旅行です。福岡、佐賀、長崎の鉄道に乗りに行きます。」

「そうなんだ。気を付けてね。あ、それと飲み過ぎないように(笑)」

飲み過ぎないようにとは、1年半前の夏に北海道旭川市で地元の人3人と飲み明かした挙句、二日酔いでフラフラのまま鉄道旅行を続けた苦い思い出のことである。

よく覚えていたなぁと感心しつつ、「今日は気を付けます。」と礼をして別れた。




金沢駅で8時5分発の特急サンダーバード10号に乗車。

今庄駅を通過したころ、車内放送で北陸トンネルによる携帯電話等が使用不可の案内、続いて敦賀駅で着雪点検のため、数分停車するとのこと。

数分程度なら、次の新大阪駅での新幹線乗り継ぎに支障はない。

5分程で着雪点検が終わり、敦賀駅を出発。

ここで、方位磁針を取り出し、座席テーブルの上に置く。

この先の鳩山ループでぐるりと1周するため、磁石がひと回りするのを確かめたかったのである。

しかし、磁石は私の思いとは裏腹にあちこち奔放に回り出す。

おもしろくないので、そっとバッグにしまい、以後、本日の出番はなかった。

放送で、京都駅で再び着雪点検を実施すると!?

さすがに次の10時48分発の新幹線に乗り継げるか心配になってきた。

京都駅10時20分に出発。

通常は10時12分に出発し、新大阪駅には10時35分に着く。

だから、このままの遅れでいくと、新大阪駅には10時43分の見込み。

そこからの乗り換え時間はわずか5分しかない。

新大阪駅の新幹線ホームまでの道のりは、何度も利用しているので、粗方頭に入っているが、「Dead or alive」である。

新大阪駅は予想通り、10時43分に到着。

重たいキャリーバッグをゴロゴロ引っ張りながら、新幹線コンコースへ向かう。

と、行先の電光掲示板を見ると、まだ10時42分発の列車が発車していない。

どうやら、こちらも雪の影響で5分遅れているらしい。

安心したところで、売店でパンを買ってホームへ上がる。

本来10時48分発の臨時便「のぞみ153号」は8分遅れで発車した。




小倉駅には4分遅れの13時9分到着。

北陸のどんよりとした天気とは違い、こちらは晴れ間が広がっている。

次は13時21分発の添田行き日田彦山線に乗る。

駅で昼食をとる時間はないので、駅弁「こくうま鶏めし」を購入。

2番のりばに立つと、2両編成の気動車が入線してきた。

乗客数は、私が乗った2両目はおよそ10人。

次の西小倉駅でさらに男子高校生が乗ってくる。

城野駅日豊本線と分かれ、いよいよ日田彦山線に入る。

左手にはボタ山が連なっており、さらにその先(石原町駅呼子駅?)に山を削った禿山の姿が見える。

香春駅を過ぎ、左から平成筑豊鉄道田川線が近づき、田川伊田駅に到着。

映画「男はつらいよ 幸福の青い鳥」(第37作)の舞台となった場所である。

それからすぐに田川後藤寺駅に到着。

私はこのまま添田駅まで乗り通し、添田駅で折り返しここに戻ってきて、後藤寺線に乗る予定である。

4分後に発車し、列車は池尻、豊前川崎、西添田と続く。

そして、14時35分添田駅に到着。

線路はこの先も続いているが、夏の九州北部豪雨で今は不通となっており、この先日田方面へは代行バスに乗り換えなければならない。

後方を見ると、かつて走っていた添田線(右)の跡がうかがえる。

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駅舎まで50mちょっと離れている。

駅舎に入ると、あんちゃん2人が幅のある柵の上に乗ってゲームに興じていた。

折り返しの列車は15時ちょうど。

駅舎を出て周辺を見て回ってみた。

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物産店は閉まっていたし、駅前の弁当屋「元気屋」も虚しく廃業していた。

そういえば、宮脇俊三は名著『時刻表2万キロ』の中で、添田駅を出たところで犬に吠えられたという。

私も犬が苦手だが、幸い、犬に遭うことはなかった。

しかし、再び戻ろうものなら、またあのあんちゃん達の横を通らなければならない。

通ったところで、さっき降りたはずの人がなんでまた?と奇異な目で見るに違いない。

と、ぐだぐだ考えてもしょうがないので、サーっと通り過ぎてしまった。

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先ほど降りた列車が3番のりば(右)で、今度乗るのは2番のりば(左)である。

では、1番のりばは?

恐らくかつての添田線の所(一番左の線路)が1番のりばだと推察される。

15時ちょうどに発車してすぐ左にカーブする。

一方、かつての添田線は真っ直ぐのところで線路が途切れていた。

住宅街を通り、15分程でさっきの田川後藤寺駅に到着。

次は15時19分発の後藤寺線新飯塚行き普通列車である。

キャリーバッグを持って階段を上り、1番のりばへ。

停まっていたのは1両のディーゼル車。

隣には平成筑豊鉄道糸田線の1両ディーゼル車が停まっていた。

15時19分発車。

すぐに左にカーブし、無機質な山へと向かう。

次の船尾駅前はセメント工場で、道路も真っ白という異様な駅。

付近に住宅が見当たらない。

船尾駅を出発すると、セメント工場内かと見紛う風景が続き、やがて入水トンネルに入る。

タモリ倶楽部」というテレビ番組で、女優の肘井美佳絶賛のスポット。

あまりの狂喜っぷりに筑豊弁丸出し、そしてタモリを含む出演者をドン引きさせた。(それがおもしろい!)

トンネルを抜けると、広い所に出て、しばらくのんびりとした風景が続く。

15時39分、新飯塚駅到着。

2分接続の15時41分、福北ゆたか線快速博多行きが静かに出発。

817系というこの車両は座席が木材に本革張りを使用しており、よく文化ホールとかにあるものみたい。

桂川(けいせん)駅で筑豊本線原田線)と分かれ、山へと入っていく。

深い山々の中を走り、一方で博多の通勤圏内だと思うと、妙な感じがする。

16時22分に博多駅に到着。

次に乗る博多南線は、在来線ながら新幹線ホームに行かないと乗れないという珍しい路線。

車両も新幹線のをそのまま使っている。

切符は乗車券200円のほか特急券100円が必要。

16時39分に出発。

私が乗車した「レールスター」という車両の座席は広くてゆったりしていた。

ゆっくりとした速度で進むこと8分で終点の博多南駅に到着。

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福岡市ではなく、春日市で目の前の道路を渡った先が那珂川町である。

駅前に小・中学生が作った作品とイルミネーションが展示してあるが、灯りが付くのは17時30分以降とのこと。

17時17分に折り返し岡山行きに乗車。

17時25分に博多駅に到着し、ビジネスホテルに投宿した。