ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

京都市交通局(烏丸線、東西線)

京都駅から地下鉄烏丸線に乗り換える。

旅程としては、まず南側の終点竹田駅へ向かい、折り返して北側の国際会館へ。

再び折り返して途中の烏丸御池東西線に乗り換えて三条京阪へ。

三条京阪から先の六地蔵駅までは乗車済みなので、反対側の列車に乗り、終点の太秦天神川へ。

さらに折り返して二条で下車。

折り返しを4度もしなければならず、しかも観光地へは一切寄らないという、阿保らしさ。

そんな鉄道好きと恥ずかしさのアンビバレントな気持ちをもったまま、京都駅で急行奈良(正確には近鉄奈良)行きの列車に乗る。

京都駅で大半の乗客が降りて、車内はガラガラ。

九条、十条、くいな橋と過ぎて地上へ出て近鉄京都線と連絡する終点竹田駅に到着。

階段を上って反対側のホームへ行く際、監視カメラがじーっとこちらを見ていて、一応1日フリー切符を持っているとはいえ、あまりいい気持ちはしない。

再び国際会館行きの列車に乗り、再び地下へ進んでいく(というより戻っていく。。。)

先ほど乗車したばかりの京都駅に着くと、観光客や外国人などたくさんの人が乗ってきた。

立ち客が出るほど賑わう車内は、しかし3つ先の烏丸御池駅で降りてしまい、再びスカスカになる。

終点の国際会館駅に到着後、2度目の折り返し。

さすがに同じ車両に乗っているのは気が引けるので、別の車両に移動し、再び乗車。

トンネルばかりの単調な景色で、することもないのでしばし眠る。

目を覚ますと、ちょうど烏丸御池駅に到着する頃だったので、むくりと立ち上がり、立ち眩みを覚えつつも下車する。




烏丸御池駅ではいったんコンコースへ上がるが、次に乗る東西線烏丸線より新しい路線で、さらに地下深いところに走っている。

地下3階へ下ると、ホームから天井までホームドアで覆われた東西線にたどり着く。

六地蔵行きの6両編成の列車は、先ほどの烏丸線よりも車幅は狭く、車長も短い。

にもかかわらず、車内は多くの乗客で賑わっていた。

数分で三条京阪に到着し、下車して反対側の太秦天神川行きに乗車。

やはり車内は立ち客が出るほど賑わっていて、烏丸線より多いと思われる。

ふと中吊りを見ると、関西の学校や観光など京都付近の広告が多く、改めて中吊りにも地域性が出ているんだなと思う。

この路線は終点の太秦天神川まで全線にわたって一度も地上区間を走らないから、景色は絶望的である。

その終点太秦天神川には、京都市交通局の本社を構えており、京福嵐山本線の乗り換え駅でもある。

秋に嵐山本線に乗車した時、この駅周辺は住宅街やマンションが立っているごくフツーの様子だったと記憶している。

ここで最後の折り返し列車に乗り、程なくして二条駅で下車。

16時を過ぎたので、これで山陰本線嵯峨野線)に乗り換えて京都駅へ行って終わりにしようと思った。

出口へ向かう途中、壁にやたらとアニメキャラクターの掲示物がズラーっと並んでいて、鉄道娘とかで集客を図る地方の鉄道あるあると思って、いったんはスルーした。

しかし、後で調べてみると、京都市交通局の経営難を打破するために若手職員を中心に企画した「地下鉄に乗るっ」というPRアニメだということが分かった。




京都市交通局烏丸線建設の際、次々と遺跡が出土してその度に工事をストップして発掘調査等で、費用がかさみ、しかもバブル期に東西線も建設が決まって、総工費8500億円にのぼった。

そのため、運賃収入だけでは総工費を賄えず、全国の地下鉄一苦しい経営を強いられたところに、2013年にこの企画が立ち上がった。

クラウドファンディングで当初は100万円、30秒のPRアニメの予定が、予想を超える1000万円が集まり、最終的に12分のアニメが出来上がった。

2014年度の累積総額は3108億9900万円とまだまだ苦しい状況だが、確実に乗客が増えているという。

交通局の壮絶な努力、そしてそれを温かく支えてくれる人がたくさんいて、鉄道が成り立っているんだな。

さらに、自分もほんのささやかだけど列車に乗って応援したいなと、帰りの列車内で振り返ってみて思いました。(終わり)