名鉄築港線
それもそのはずで、この築港線は土曜日だと、8時17分発の次は16時33分発まで8時間以上運行されないのですから、入場禁止はやむなしですね。
ちなみに平日でも8時27分発の後は、16時44分とやはり8時間以上運行されず、ちょうど会社の出勤・退勤時間と重なります。
午前の部と午後の部しか営業しない、ある意味すっきりとした時刻表ですね。
つまり、この路線は今まで乗ってきた「生活路線」としての支線とは違い、通勤に特化した支線なのです。
次の列車まで40分程持て余した私は、せっかくなので、大江駅周辺を散策してみることにしました。
駅舎自体はどこにでもありそうな一戸建てのような造りですが、もちろん有人駅です。
駅前には国道247号線があり、車がバンバン走ります。
マンションや一戸建て住宅がひしめき合っていて、特段おもしろい風景はありませんが、なぜか美容院・理容室が多かったのが印象的です。
ここは名古屋市南区であり、名古屋の中心部や名古屋港への通勤圏内といったところでしょう。
このまま歩いても何もなさそうな感じでしたので、駅前のファミリーマートで肉まんを買って食べ、再び駅に戻りました。
いつの間にか出場用改札口が稼働していました。
ここで切符(またはICカード)を通すことで、運賃が差し引かれます。
跨線橋から見た線路の様子。
こちらが乗車する16時33分発の列車。
新しい車両(台車は古い)ながら、行先が「大江⇔東名古屋港」の札が掛けられているという、なんとも不憫な扱い。
側面の行先表示も「普通」と種別が示されているだけで、やっぱり不憫。
車内のドア上のLED表示板も何も表示されず、う~ん・・・やっぱり(ry
乗客は、土曜日ということもあって、数人しかいませんでした。
列車は発車すると右へカーブし、ゆっくりとした速度で走ります。
沿線は東レなどの工場が目立ちます。
現存するものとして、直交するものは日本で3か所しかなく、全国的にも珍しいです。
これで貨物線が待機していたらもっと面白いのにな~と、鉄道ファンの私としてはふと思ってしまうのですが、まあ安全上危険極まりないのは言うまでも無し。
16:36分、終点の東名古屋港駅に到着。
先ほど出場改札を通したので、そのまま出られます。
旅客営業はここまでです。
が、線路はこの先も延びています。
大江ふ頭まで続いており、車両を海外に輸出するときや甲種輸送等に使われます。
その際、直交する環状線との踏切に遮断機がないため、作業員が付くのだそうです。
16時39分、急かされるような勢いで再び列車に乗り、再び大江駅へと戻りました。
全長1.5kmと短い路線でありながら、色々と特徴的な風景があって、個人的にはおもしろい路線でした。
もっとも、観光としては利用できないように思いますが。
それにしても、この路線がなぜ鉄道ファンの間で話題に上がらないのか、ちょっと不思議ですね。(終わり)