紀勢本線1、紀州鉄道、和歌山県御坊市寺内町
日程を簡単に示すと、
25日(金)
26日(土)
27日(日)
このうち難物は、1日目の紀州鉄道線で、紀勢本線との接続がうまくいかなかったり、西御坊駅で1時間以上の折り返し待ちなどがあったりして、今まで3回紀勢本線に乗ってきたのに、このローカル線を放置していた自分に若干苛立ちを覚えましたが、一方で、観光ができるというメリットも生まれるので、ここは積極的に捉えていこうと思います。
1日目と2日目は、この乗車券を使い、他に必要な特急券を購入しましました。
前回の山口旅行のように、経由で印字しきれない部分が出ました(苦笑)
みどりの窓口で発券するのに10分弱かかり、駅員さんや後ろのお客さんには申し訳ない思いですが、このおかげで途中下車ができますので、感謝です。
9時32分発の特急「くろしお5号」、新宮行きです。
淀川を渡った先で、大阪環状線へとつなぐ「梅田貨物線」に入っていきます。
梅田貨物線は将来、地下化されるらしく、その時に現在の大阪駅付近に駅を設置する予定で、工事の方も進んでいます。
この踏切もいずれなくなり、歩行者や車のスムーズな流れが期待されます。
西九条駅手前で、合流。
ここで環状線へ入る時、いったいどんなダイヤを組んでいるのか、個人的に興味深いです。
西九条駅では、上下線に挟まれた中線(2・3番のりば)を、そろそろと通り、ホームにいた乗客がこちらをじっと見たりします。
この辺りは、工業地帯でもありますね。
おそらく、職業体験という授業で、数日、お仕事(といっても中学生なので簡単なもの)を通して、自分の将来や働く人々の思いを考えるのでしょう。
特急券は回収してもらい、乗車券を見せて「途中下車します」と言うと、傍にいた駅員さんが気付いて、私の乗車券に途中下車印を押してくれました。
次の紀州鉄道線が、11時53分と中途半端に時間が空きましたので、駅周辺を少しぶらぶらしてみます。
・・・が、駅前にビジネスホテルや飲食店がある他、あとは学校と住宅街しかなく、これといって見るべきところはありませんでした。
駅前に戻った私は、観光案内図を眺めました。
ちょうど、西御坊駅で1時間以上の空き時間がありますので、町並みを知るチャンスですね。
・・・そろそろだとベンチから腰を上げ、駅の改札口へと向かいます。
駅員さんに「紀州鉄道に乗ります!」と声をかけて通り、1番のりばの先の0番のりばへ。
しかし、あちらは全列車が京成本線と直通するため、この路線が実質的には最短ローカル線と言っていいでしょう。
列車出発後、進行方向左へ大きくカーブして紀勢本線と分かれ、住宅街や畑地帯をのんびり進みます。
わずか8分の乗車で、12時1分、終点の西御坊駅に到着。
古い木造小屋みたいな感じで、ミニ鉄道にふさわしい、ローカル色溢れる駅舎ですね。
列車はエンジンを止め、折り返しの13時10分まで、ここで昼休みを取るのでしょう。
中で『寺内町散策マップ』を手に入れ、開くと散策マップとモデルコースが示されていましたので、これを見ながら、周辺を散策してみたいと思います。
私はこちらからスタートしました。
あとでマップを見返したら、どうやらモデルコースの順路と逆方向に歩いていたそうで、当ブログでも逆方向の順に紹介したいと思います。
人通りの少ない、地方ではよく見かける光景ですね。
一方、車の往来は多く、これも地方ではあるあるです。
古い木造住宅が建ち並んでいます。
シーンと静まり返っています。
蔵屋敷も散見され、昔ながらで味わいのある町並みですね。
旧中川邸という蔵邸宅があり、その隣(?)に美味しそうなカフェがありました。
本願寺日高別院というお寺で、江戸時代には「日高御坊」と呼ばれ、これが現在の市名につながっていきました。
御坊市はこのお寺を中心に形成されたんですね。
中へ入りたかったのですが、お休みでしょうか、門が閉まっていました。
モデルコースには、写真でいう川の右側の狭い道も通ることになっています。
案内表示がありませんので分かりづらく、あまり観光に力を入れてないのかなという印象ですが、逆に言えば、下手に観光客に荒らされず、生の町の姿や日常風景を見ることができます。
小竹八幡神社です。
ごくごく普通の神社ですが、静かで落ち着きます。
なお、神社から道路を挟んだ向かい側に、大きな観光案内マップがありました。
神社の裏側には、線路跡があります。
廃線からおよそ30年経った今でも、線路が残されていますが、無断立入は禁止されています。
西御坊駅に戻ってきました。
駅舎の右側から中へ入れそう。。。
狭っ!!
駅舎が傾いています。
そして、天井がかなり低いです。
すでにアイドリングしている13時10分発の列車で再び御坊駅に戻ります。
これを御坊駅の改札口で駅員さん(この時は中学生)に渡します。
紀州鉄道線は、これで完乗です。
鉄道の利用者は少ない(私が乗った列車は往復それぞれ数人)けれど、地元民に大切にされている路線ということが、地元民と乗務員との何気ない会話で、分かった気がします。