北海道・東北鉄道旅行(宿・きっぷ編)
ルートが決まったところで、すぐにやらなければならないのは、飛行機のチケット入手です。
6月13日(水)、ANAのホームページを見ると、なんと特割の席が発売されているではありませんか!
通常料金より8000円もトクするお値段で、予約の変更はしないことを条件に、すぐにネットで仮予約をし、コンビニで支払いを済ませました。
これで北海道に行く手段を確保しました。
次に、宿泊先を決めます。
だいたい出発路線の最寄り駅前にするのが、一般的です。
こういう場合、裾野を広げてみると見つかることがあり、それで探すと、20日の札幌は繁華街であるすすき野のホテルに空き室がありました。
しかし、ぐずぐずしていると、せっかくの空き室が取られてしまうので、予約ボタンをクリックしました。
21日、旭川ですが、どうしてもなかったので、しかたなく宗谷本線沿いで宿がありそうな所がないか探しました。
結果、名寄と士別の2か所に候補を絞って調べると、名寄は全滅で、士別はあったにはあったのですが、カプセル形式しか残っていませんでした。
大荷物を背負ってるはずですから、プライベート空間のないカプセルは気乗りしませんが、1泊朝食、しかも大浴場付きで、ぜいたくは言えず、社会勉強(?)だと思って、ここに決めました。
最後に残ったのが4日目の岩見沢で、土曜日ですからどこも埋まってしまっています。
当たり前と言えば当たり前ですが、しかしこちとら、ここで諦めるわけにはいきませんから、滝川や江別にも広げてみました。
しかし、これといった宿がなく、さあどうしようかと途方に暮れました。
それで、次の日の15日(金)にもう一度、岩見沢の宿探しにトライしたところ、独自のホームページを持っていない旅館を見つけました。
電話して泊まれるか確かめると、宿主から「大丈夫ですよ!」という返事が!
どんな宿か詳細はつかみにくかったのですが、朝食と共用浴場は付いているとのこと。
「拾う神あり」といった気持ちで、岩見沢の宿泊地が決まりました。
いよいよきっぷの手配です。
まさに私のような鉄道でぐるぐる乗り回す人にうってつけのきっぷなのですが、ゴールデンウィークや夏休みのお盆など繁忙期には使えません。
一昨年の夏に北海道へ行ったとき、奥津軽いまべつ駅でこのきっぷを買おうとしたところ、駅員さんに「お盆は使えないんですよねー」と言われ、泣く泣く正規の乗車券と特急券を買わされたことがあり、今度は使えるかJR北海道のホームページで入念にチェックしました。
特急つがるは自由席券とし、乗り継ぎ割引が効いて、たったの250円です。
それから、弘前駅から五能線周りで東能代・秋田・新潟・長岡を経由し直江津までの乗車券と、弘前駅から五所川原駅までの臨時快速「リゾートしらかみ号」の指定券、羽後本荘駅から特急いなほ号のグリーン席券を買います。
5分ちょっとで発券してもらいましたが、特急いなほの座席番号が「1C」と書いてあるのが気になりました。
なにしろ、前回の東北旅行(https://blogs.yahoo.co.jp/sunflat192/14471597.html)で、特急いなほに乗車した際、D席という山側席のために、笹川流れなど日本海の景色を満足に見ることができず、がっかりしたことを思い出しました。
それで、1Aに変えてもらいました。
「それから・・・」
言葉を少し詰まらせながらも、北海道フリーパスをお願いすると、駅員さんは何も言わずに、裏の扉を開けて、どこかへと消えていきました。
「やっかいなのが来たぞ」と思ったのかもしれない・・・
富山の人達は、富山駅で北海道フリーパスが買えることのみならず、その存在すら知らないかもしれず、だからこそ、普段注文のないきっぷをお願いされると、駅員さんも戸惑うのかもしれません。
・・・待っている間、隣のカウンターでは粛々ときっぷ購入を進めています。
後ろではやはり列をつくって、じっと待っている。
黒いかばんを持ったビジネスマンに、リュックを背負った観光客、キャリーバッグを引いた海外客・・・
この人たちは実用的な目的できっぷを買っているはずです。
一方、今、自分がやろうとしていることは、社会的には本当に何も役に立たない子どもじみた行為で、しかも複雑怪奇なルートを辿る非常に性質の悪いもの。
私も一応、二十歳を超えた成人ですから、「乗るため」に列車に乗ることは、できれば駅員さんに悟られたくないのが、正直なところです。。。
そんなことを考えながら5分が過ぎ、ようやく駅員さんが分厚いファイルを持って出てきました。
ページをめくりながら該当箇所を探し当て、入念にチェックしながら、フリーパスを発券してもらいました。
が、まだ終わらない!
あと6回分の指定席が残っているので、さらに続きます。。。
まず、21日(木)の、滝川駅から旭川駅までの特急カムイの指定席をお願いすると、駅員さんは私の言ったことを復唱し、マルスで操作した後、指を差して「滝川駅から旭川駅までの特急カムイの指定席、取りました!」と返事をしました。
この調子で、私がお願いしたことをいちいち復唱し、マルス操作した後、必ず指を差して「取りました!」というやり取りが続きます。
そして、6回目の指定席の段階で、駅員さんの表情が曇りはじめ、なんだか様子がおかしい。。。
私が、「洞爺駅から森駅まで」とお願いすると、時刻表を取り出して、何やらじっと見続けました。
特急が停まる駅だし、10年前の2008年7月に「洞爺湖サミット」が開催されているから、知らないはずがないのだが・・・
とうとう観念したのか、私のもとへ時刻表を提示し、「お客さん、トーヤってどこですか?」と訊ねてきました。
私が「ここです」と指を差すと、「あー、なるほど!」と納得した様子で、再びマルスに打ち込み始めました。
どうやら釧網本線の遠矢駅と間違っていたよう。
そして、打ち込み終わると、最後に例の指差しをビシッと決め、「洞爺から森までの特急スーパー北斗の指定券、取りました」
私が深くお礼を済ませ、窓口を出ると、いつの間にか脇に汗が流れ出ていました。
時計を見ると、19時を過ぎ、どうやら20分ぐらいかかったようでした。
家に帰り、飛行機のチケットと合わせてJRのきっぷを並べると、こうなりました。