ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

根室本線4(根室~新得)

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6月23日(土)、午前3時40分。

ホテルの展望台に上がり、日の出を眺めました。

根室は日本で朝日がいちばん早く見られるまちですから、ぜひこの機会にと、がんばって早起きしました。

曇りや雨の多い季節であるにもかかわらず、うまい具合に晴れてくれて、清々しい朝を迎えることができました。



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こちらは根室湾。

電波塔の先にうっすらと山並みが見え、北方領土の1つ「国後島」です。

東の方には小さな島々が見え、おそらく歯舞諸島の一部だと思われます。

直接見ると、こんなに近いのかと思わされます。



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昨夜、夕食をとりに外を歩いていると、北方領土返還を求める看板を見つけました。

すっかりマスコミで報道されなくなりましたが、今でも根室市は積極的に返還の声を上げています。




日の出を拝めたところで、部屋に戻って二度寝をし、午前7時に起きて朝食を済ませ、7時50分にチェックアウト。

外はもうお昼時かと思わされるほどの明るさで、日がずいぶん高い所にありました。

夏至を少し過ぎましたが、さわやかな風がそよぎ、まるで初夏のような陽気です。


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改札口では、すでに列をつくって待っている人がたくさんいました。

地元民と観光客が半々といったところ。



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8時22分発、釧路行きの普通列車は昨日と同じディーゼル単行車。

キャリーバッグを一番後ろの転換クロスシート席の背後に入れ、海側の席を確保します。




今日は、根室本線滝川駅までの443.8kmを一気に走破する予定で、このうち未乗区間富良野駅から滝川駅までの54.6kmと約12.3%しかないですが、めったに乗る機会がないので、楽しみではあります。


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定刻に列車が動き出し、左下が空白の駅名標が後ろへと過ぎ去るのを見ると、もうこれでしばらく根室とお別れかと思い、淋しい気もします。



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東根室駅では、親戚を見送る地元民が手を振って見送っていました。




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すっきりとした青空の下、列車は落石海岸を走行します。



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別寒辺牛湿原は、緑の森・湿地と青い空・沼が好対照をなしています。

列車は昨日と同様、減速します。


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湿原に続き、厚岸湖

陽が湖面に照らしてキラキラ輝いていましたが、車内にも差し込んできて、眩しさは避けられませんでした。




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厚岸駅の先、厚岸湾を見ます。

何か海藻を干しているようでした。


再び林の中へ入り込みましたが、とうとうエゾシカが現れることはありませんでした。





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釧路川を渡り、10時45分、釧路駅着。


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3番線には釧網本線の臨時列車「くしろ湿原ノロッコ号」が停まっていました。



次は11時24分の列車ですので、いったん改札を出て、昼食用のお弁当を買います。

改札口の前は観光客でひしめき、団体旅行客が添乗員に案内されて、ホームへ入っていく姿も見られました。

おおかた、ノロッコ号に乗ると思われます。




トイレを済ませ、改札口へ戻ると、案内放送が流れ、

「折り返し、11時24分発、特急スーパーおおぞら6号札幌行きですが、途中、鹿と接触したため、ただ今15分遅れで運行しています。」

と、また鹿による遅れが発生しました。





駅弁を買って、ホームに入って待っていると、15分遅れで入線した特急列車は、乗客を降ろした後、車内清掃に入りました。

数名の清掃員たちが、7両分の座席の向きを変えたり、カーテンを元に位置に戻したり、車内に落ちているゴミを拾ったり、ゴミ箱の中身を回収したりと、非常に手際よく進め、わずか7分で終わりました。

列車が遅れたせいで、短時間になってしまったにもかかわらず、これだけの仕事量をこなす清掃員の働きぶりに脱帽してしまいます。

もっとも、トイレの清掃まではさすがに行き届かなかったようですが。




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始発駅ですから、自由席でも余裕で席が取れます。




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11時24分に釧路駅を出発した列車は、白糠駅に停まり、馬主来峠(パシクルとうげ)をトンネルで抜けて、馬主来沼を通ります。


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続いて、茶色く濁った太平洋を眺めます。

なかなか寂しい所を通りますが、高速の特急列車のためか、旅情は半減してしまいます。



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昼食用の駅弁「かきべん」を開きます。

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牡蠣の蒲焼きが5個乗って、食べ応え十分。

ご飯にも牡蠣の風味がして、最後まで牡蠣の味を楽しめます。

人参、ひじき、山クラゲも混ぜ込んで、なかなかヘルシーなお弁当です。





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13時30分、新得駅着。

次の東鹿越行きのバスが13時58分と、28分の接続時間があります。

改札口を出て、駅構内の物産店で、自家製のソフトクリームを買うと、フェア期間中とかでペットボトルのお茶ももらいました。



ソフトクリームで一服し終えたところで、駅前のバス停へ向かいます。(続く)