ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

五能線(弘前~五所川原:代行バス)

当たり前のことですが、日本は「天災大国」と言われるほど自然災害が多い所です。

地震、火山の噴火、大雨、雷、豪雪、吹雪、洪水、土砂崩れ、津波・・・など、これだけ恐ろしいことが毎年のように起こっているにもかかわらず、改めて書いてみると、よくこんな危ない所に住んでいるよな~と思ったりします。

そういう場所に鉄道を北海道、本州、四国、九州、沖縄本島と、広範囲に敷設していますから、影響が出ないはずがなく、運転見合わせや運休、ひどい場合には長期間にわたる不通が起こったりします。

まさに日本にいる限り、宿命的に受けるものですから、いつそういったことが降りかかっても不思議ではありません。






6月27日(水)。

旅行8日目の朝は、荒れ狂った風が吹き、土砂降りの雨が地面にたたきつけていました。

私が乗る予定の8時48分発、秋田行きの快速「リゾートしらかみ2号」が運行されるかどうか確かめるべく、弘前駅の改札前に来ました。

すると、改札口上の電光掲示板には、やはり「リゾートしらかみ2号は、暴風の影響で、本日の運転は取りやめます。」と表示されていました。

せっかく久しぶりの「リゾートしらかみ」号、そして五能線鯵ヶ沢あじがさわ)から岩舘の区間が運転見合わせだそうですから、パアになりました。

代わりにバスを走らせるそうで、それだったら、10時23分発の普通列車でもいいやと思い、がっかりして駅の窓口に行き、リゾートしらかみの指定席券の払い戻しをしました。

この場合、手数料なしで払い戻せますので、まあ心のダメージはそれほどでもありませんでした。




ダメもとで、リゾートしらかみ4号の指定席券は取れないか訊ねたら、今日はすべてのリゾートしらかみ号は運休にするとのことでした。

これで五能線経由はなくなりましたから、乗車券の経路も変更することにします。

まず、津軽鉄道との接続駅である五所川原駅までを買います。

次に、五所川原駅から弘前駅まで戻って、さらに奥羽本線経由で秋田へとつなげます。

私は、明日(6月28日)に家に帰るので、そのまま直江津まで乗車券の区間を延ばしてもらいました。

つまり、五所川原から弘前を経て、奥羽本線経由で秋田を通り、あとはこれまで通り、直江津までの経路が書かれたきっぷを1枚に収めたのです。

1枚のきっぷで数日間、途中下車ができますから、この方が都合がいいのです。

それと、弘前駅から秋田駅までの特急「つがる6号」の指定席券も取りました。

今日の宿泊地は秋田ですから、これで交通手段は確保できましが、この悪天候ですから、どうなるか分かりません。




腕時計を見ると、時刻は8時40分を回っていました。

バスが8時48分発で、急いでホテルに戻って荷物を取りに行けば間に合いそう・・・

結局、ホテルに荷物を取りに行き、秒速でチェックアウトを済ませ、駆け足で駅へと向かいました。

なんとか時間ギリギリでしたが、ホテルとは反対側の「城東口」に観光タイプのバスが停まっており、ドアの前に何人もの駅員さんが立って、改札をしていました。

こういう突発的な代行バスは、乗客がいないか念入りに行われますから、だいたい出発時刻より少し遅れるものです。

私がバスに乗ろうとすると、駅員さんがリゾートしらかみの指定席券を持っているか訊ねてきました。

あいにく、さっき払い戻したばかりで持っていないことを伝えると、

「どちらまで行かれます?」

と、訊(き)いてきたので、五所川原までと応えると、何やらバスの運転士さんと話し始めました。

どうせダメもとでバスに来ましたから、もし乗れなければ、10時23分発の普通列車に乗る心づもりでいましたが、運転士さんが「五所川原まででしたら、OKですよ。」と快諾してくれましたので、キャリーバッグをトランクに入れ、バスに乗ることができました。

考えてみれば、バスはリゾートしらかみより速達性で劣るし、またトイレや車内販売、さらに津軽三味線生演奏もありませんから、そのぶんのサービス料はなしで、つまりは指定席券なしでの乗車は当然のような気がします。




乗車率8割ほどの客を乗せたバスは、国道7号線でまず川部駅へと向かって走ります。

窓に雨が打ち付けて、あまり眺望はよろしくありませんでした。

ほかの乗客もせっかくの観光列車が台無しになって、心底ガッカリしたと思われましたが、このバスの運転士さんが「トイレ行きたい場合は言ってね~」とか、「藤崎駅には本来停まらないけど、まあ内緒で停めてあげる」など、冗談交じりのことを言うので、「あはははは」と笑い声が出て、場の雰囲気が和みました。



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川部駅を過ぎると、今度は国道339号線を走ります。

青森県板柳町は「日本一のりんごの里づくり」を目指していて、まさにそれにふさわしいぐらい、沿道にりんごの果樹園がしばらく続きます。


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鶴田町に入ると、ぶどうの果樹園が見えてきました。

津軽地方と言えば「りんご」と連想するぐらい、りんごのイメージが強かったのですが、実は鶴田町は「スチューベンぶどう」という品種の生産量が日本一だとか。

果物関係で「日本一」の町が隣接しているというのも珍しいですね。




9時56分、五所川原駅前に到着。


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バスはこれから秋田方面へと向かうそうで、これで秋田まで乗り通す人が、はたして何人いるのだろうかと思いました。

幸い、津軽鉄道は動いているそうで、当初案通りではありませんが、なんとか乗れそうです。(続く)