奥羽本線(代行バス)2
大館駅前では乗客の乗り降りとトイレ休憩を挟んだため、15分程停車しました。
私服の女子高校生3人のグループが乗ってきて、そのうちの1人が私の隣に座りました。
頬は赤かったのですが、黒髪のいかにも純朴そうな感じで、「秋田美人」のたまごのように思われました。
他の2人は、その女子高生の通路を挟んだ隣と前にそれぞれ座りました。
「ごめんなさい。東能代駅からも列車動いていないから、やっぱり秋田まで直行します。」
運転士さんの言葉で、ガックリ。
今回の大雨はなかなか手強いものでした。
17時55分に大館駅を出発後、自分が前にいる女子高生と交代すればよかったなと思い、信号待ちのタイミングで隣の女子高生に、
「席、代わりましょうか?」
と尋ねました。
「いや、いいっすよ」と女子高生。
最近変な男による事件が多いから、そういう目で見られたのかもしれない・・・
川の水量はいつもより明らかに多く、濁流となって河原まで届いていました。
雨は降っていなかったからこれで済んでいますが、もし降り続いていたら、洪水を引き起こす危険があるぐらい恐ろしい勢いでした。
鷹ノ巣駅に着き、隣の女子高生がペコっとお辞儀しながら、「失礼します」と言って降りて行きました。
米代川も水量が多く、濁っていました。
19時ちょっと前に東能代に停車。
特急よりおよそ1時間遅れです。
半分ぐらいが降りて行きました。
再び秋田自動車道に入ります。
琴丘森岳ICを過ぎたあたりで、完全に暗闇となり、おまけに大雨まで降ってきましたから、秋田へ向かっているはずなのに、いったいどこへ連れていかれるのかという気持ちにもなりました。
秋田中央ICで秋田自動車道から降りても、大雨は続きました。
雨男の面目躍如ですね。
20時10分、秋田駅南口に到着。
特急よりおよそ1時間半の遅れでした。
バス停には何人もの駅員さんが立っていて、乗客に「お疲れさまでした。」「本日はまことに申し訳ございませんでした。」と声をかけてくださいました。
結局、弘前から3時間半もバスに乗車していたことになりました。
乗客を全員降ろすと、駅員さんたちはバスの運転士さんに「お疲れさま~」と労をねぎらっていました。
この代行バスで一番大変だったのは、3時間半も運転した運転士さんでしょう。
大雨の中、安全運転に心を砕いて、感謝ですね。
秋田駅に着いてから、1つ大事なことに気が付きました。
ホテルがよりによって、駅から1.5kmほどあるということ。
いまだ土砂降りが続いてますから、キャリーバッグを引いて歩くことなどできません。
近くにバスが通っているそうで、そのバスの時刻表を見ると、これがあと40分は来ないようでした。
さすがにそこまで待てないので、不本意ですが、タクシーを使わざるをえませんでした。
タクシーはものの5分でホテルに到着。
料金は910円でした。(続く)