ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

水間鉄道

どうも気が乗らない。

というのも、都市部は列車の本数が多いものですから、すぐに乗れると思うと、張り合いがなくなります。

これがたとえば、1日数本しかないような路線であれば、事前にきっちり調べて、それこそ、行程表をノートに書き出すぐらい真面目にやります。

そうでなければ、遅れたりしたら、大変なことになりますからね。

ところが、都市部の場合は、基本的に10分に1本とか、20分に1本とか、遅れてもどうってことない本数ですから、乗り遅れても、次があるからまあいいや、となってしまいます。

今回もノートに旅程を書いてきてません。

ノートに書いてないと可視化されませんから、自分を律することがむつかしく、弛緩(しかん)してしまいます。

そうなると、せっかくはるばるやって来たのに、予定していた路線にすべて乗り切れず、間に合わなくなるということが起こります。

利便性が高いと、こういう落とし穴にはまってしまいがちになります。






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関西鉄道旅行2日目(7月3日〈火〉)は、9時という遅い時間に南海本線なんば駅から始めます。

もっとも、ラッシュ時間のピークは過ぎましたから、混雑に巻き込まれる心配はありません。



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9時2分発の空港急行関西空港行きに乗り、30分の乗車で貝塚駅で下車。



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駅前は雑踏とした住宅街です。

2日目の最初の未乗線は水間鉄道(みずまてつどう)です。

水間鉄道は、貝塚駅水間観音駅を結ぶ全長5.5kmの路線で、現在は飲食店を展開する「グルメ杵屋」の完全子会社になっています。

もともとは、水間寺水間観音)の参詣路線として、1926年(大正15年)に開業しました。

バブル期は不動産業にも積極的に手を出したのですが、崩壊後は借金が重くのしかかり、利用者減もあって、2005年に会社更生法の適用で、グルメ杵屋の傘下に入りました。





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ちょっと割高ですが、1日フリー乗車券(600円)を買います。

水間観音駅でまたきっぷ買うの面倒ですので。



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9時50分発の電車は3両編成です。

乗客数はだいたい10人ぐらいで、すべて地元客でした。



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弘南鉄道と同じ車両を使っていることから、コラボレーション企画を実施しているそうです。
(上の写真は、弘南鉄道大鰐線中央弘前駅にて  <2018年6月26日>)







貝塚駅を出発後、水間線はすぐに左へ急カーブします。

まるで路地裏を通っているようで、両側には建て込んだ民家をかすめます。





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水間線の景色で気が付くのが、古い民家が多いこと。

瓦屋根に黒ずんだ木造家屋が沿線にずっと並んでいるのです。

貝塚駅付近には、願泉寺を中心とする寺内町が形成されていますが、それは海側にあって、その名残とは考えにくいです。

沿線に寺院が多いためか分かりませんが、しかし、外部から見れば魅力的に映ります。

近義の里(こぎのさとえき)と石才駅(いしざいえき)の間でJR阪和線をくぐりますが、私は阪和線からもう10回ぐらい水間線を見ているにもかかわらず、この景色には気付きませんでした。

大阪にも、まだこのような古き良き町並みが残っているのかと驚かざるをえません。




10時4分、終点、水間観音駅着。



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ここからおよそ600mの所に、水間観音があり、せっかくですので、そちらへ行ってみます。(続く)