水間鉄道
どうも気が乗らない。
というのも、都市部は列車の本数が多いものですから、すぐに乗れると思うと、張り合いがなくなります。
これがたとえば、1日数本しかないような路線であれば、事前にきっちり調べて、それこそ、行程表をノートに書き出すぐらい真面目にやります。
そうでなければ、遅れたりしたら、大変なことになりますからね。
ところが、都市部の場合は、基本的に10分に1本とか、20分に1本とか、遅れてもどうってことない本数ですから、乗り遅れても、次があるからまあいいや、となってしまいます。
今回もノートに旅程を書いてきてません。
ノートに書いてないと可視化されませんから、自分を律することがむつかしく、弛緩(しかん)してしまいます。
そうなると、せっかくはるばるやって来たのに、予定していた路線にすべて乗り切れず、間に合わなくなるということが起こります。
利便性が高いと、こういう落とし穴にはまってしまいがちになります。
もっとも、ラッシュ時間のピークは過ぎましたから、混雑に巻き込まれる心配はありません。
駅前は雑踏とした住宅街です。
ちょっと割高ですが、1日フリー乗車券(600円)を買います。
水間観音駅でまたきっぷ買うの面倒ですので。
9時50分発の電車は3両編成です。
乗客数はだいたい10人ぐらいで、すべて地元客でした。
弘南鉄道と同じ車両を使っていることから、コラボレーション企画を実施しているそうです。
まるで路地裏を通っているようで、両側には建て込んだ民家をかすめます。
瓦屋根に黒ずんだ木造家屋が沿線にずっと並んでいるのです。
沿線に寺院が多いためか分かりませんが、しかし、外部から見れば魅力的に映ります。
大阪にも、まだこのような古き良き町並みが残っているのかと驚かざるをえません。
10時4分、終点、水間観音駅着。