ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

南海和歌山港線

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深日港(ふけこう)近くの食堂で昼食を済ませ、早足で深日港駅へ。

12時28分発、みさき公園行きの電車に乗ります。



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みさき公園駅から、12時36分発、特急サザン、和歌山市行きの一般車に乗車。

列車は谷合に入り、人家がまばらな所を進みます。

孝子峠(きょうしとうげ)をトンネルで抜けて和歌山県に入り、和歌山大学前駅でたくさんの学生たちを乗せ、紀ノ川駅手前で加太線と合流し、幅の広いのっぺりと流れている一級河川紀の川」を渡って・・・、と景色の変化に富んで、なかなかおもしろいものがあります。

南海本線は、上記のほかに、難波のような一大都市から住宅街、さらに尾崎駅からみさき公園駅までは、視界いっぱい広がる大阪湾を堪能できますから、車窓を味わうにはお薦めな路線です。

12時49分、和歌山市駅着。



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続いて、和歌山港線が13時5分発と、乗り換えは余裕シャクシャクです。


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和歌山港寄りの7番線に停まっていたのは、「めでたいでんしゃ」という車両です。

基本的に加太線向けの電車ですが、どういうわけか、今日(7月3日)は和歌山港線の運用に就いていました。

愛称は「お目出たい」「愛でたい」「めで鯛」を掛けています。



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簡易改造車で、赤いドア、ドア下にさかなによるお出迎え、さかな柄のシート、掲示物、さかな形の吊り革など、加太線沿線の観光アピールを徹底しています。

だいたい電車の車内は無機質でそっけないものですが、これはちょっと楽しくなりますね。

しかし、平日の午後とあってか、車内は私のほか、2,3名しかいませんでした。





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さて、和歌山市駅を出発した電車は、紀ノ川の河口付近をゆっくり進みます。

市堀川の中州に入り、左手には工場が目立ちますが、住宅もそれなりに見えます。

この付近に、かつて久保町駅がありましたが、2005年(平成17年)11月に廃止され、現在は南海電鉄和歌山県の県社分界点となっています。

つまり、この先は線路や路盤も含めて、和歌山県保有する土地上を走ることになります。

こういう形態をとっているのは、和歌山県が港湾を管理しているからです。



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和歌山海上保安部には、いくつもの小型・大型船が係留していました。

わずか4分の乗車で、13時9分、和歌山港駅に到着。



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目の前には、徳島へ行く南海フェリーの乗り場が見えます。

もともと和歌山港線は、1956年(昭和31年)のフェリー開業に合わせて開通しましたから、客層はフェリーを利用する人がほとんどです。

したがって、和歌山港線のダイヤもフェリーの発車時刻に合わせており、13時台に2本あるかと思えば、その前後の11時、12時、14時台には1本もないという、いびつなものとなっています。



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南側には、太平洋セメント工場や花王和歌山工場など、工場群が密集しています。

2002年(平成14年)5月までは、この先の水軒駅(すいけんえき)まで線路が延びていました。




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すぐそこにフェリー乗り場につながる通路が架かっており、雨でも濡れる心配はありません。

13時15分の電車で和歌山市駅に戻り、そのまま加太線へと乗り継ぎます。(続く)