ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

あいの風とやま鉄道スタンプラリー(前編)

夏休み中は、どこにも行っていない。

もちろん、私の住む富山県内では、ちょこちょこ移動したりしていましたが、少なくとも県外に出ることはありませんでした。

まあ、仕事にガッツリ取り組んでいたからなのですが、そんな中で、鉄道旅行(遊び?)らしいことをしたのは、表題にもある「スタンプラリー」です。



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これは、あいの風とやま鉄道線内の駅に設置してあるスタンプを押して集めるというイベントで、全部で20駅あるのですが、このうち越中宮崎駅西入善駅東滑川駅、高岡やぶなみ駅の4つは無人駅のため、隣の有人駅にそれぞれ設けられています。

なので、実質16駅巡ればいいことになります。

これを1日で完遂できないか、チャレンジしてみることにしました。





駅巡りをするうえで、効率よく回るために、1つコツがあります。

それは、上下線を組み合わせることです。

どういうことか、ちょっと抽象化した図をご覧いただきたい。


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通常は、例えば、A駅からスタートしたとすると、B駅、C駅、D駅、E駅・・・という順に巡ってスタンプを押すと思います。

10~15分に1本来るような路線であれば、これで十分でしょう。

しかし、これから利用するあいの風とやま鉄道線は、1時間に1~2本しかない典型的なローカル線です。

こういう乗り方をしたのでは、駅で長い時間待たされることになり、とても1日で終わらせることができません。

そこで、以下の図のように、上下線を組み合わせるのです。



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例えば、A駅から①の列車に乗って出発し、次のB駅を飛ばしてC駅で降りたとする。

ここで、15分後に②の列車が来るので、それに乗り、B駅に戻るのです。

20分後に次の③の列車に乗って、こんどはE駅まで行き、10分後に④の列車に乗る。

さらに20分後に⑤の列車に・・・、というように、できるだけ駅での待ち時間を短くできるような上下線の組み合わせを工夫するのです。

もちろん、これはあくまで例であり、実際は駅での待ち時間や乗る区間はまちまちです。

とはいえ、こうすることで効率よく回れるわけですから、事前に綿密に計画を立てれば、おおよそ90%の確率で成功するでしょう。(不慮の事故も想定されるため、100%とは言い切れない。。。)

前置きはこのぐらいにして、では、その実際を記します。

なお、終了日が9月17日(祝日月曜)と、まだ開催期間中であり、時刻を正確に記すと解答を示すことになるため、ここでは伏せておきます。

出発地は、私の最寄り駅である魚津駅としました。

そして、今回は当初、ブログにアップする予定がなかったため、写真を撮りませんでした。

私のおぼろげな記憶の、メモ程度となります。





★★★★★★★★★★★



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※路線図は、『JR時刻表 5月号2018』(交通新聞社)より。赤線あいの風とやま鉄道線


8月5日(日)。

スタンプラリーで駅巡りをするため、前日に1日フリーきっぷ(1500円、土日祝日のみ利用可)を入手しておいた。



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あと、あいの風とやま鉄道線の「列車時刻表」も手に入れておく。

これは線内各駅に置いてあり、自由に持って帰ることができる。


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線内の全列車・全駅の時刻が記されており、これでわざわざ分厚い時刻表を持っていかずに済むが、上下線両面になってるのがチト使いづらい。

この2つを持って、魚津駅へ。

駅員さんにスタンプをお願いすると、引き出しから取り出してもらって、適当な所でスタンプを押す。

終わったら、スタンプを駅員さんに返し、ホームへ。





① 魚津 → 富山

金沢行きの列車に乗って、まずは石動駅に向かう。

車内は相変わらず立ち客が何人もいるほど混雑している。

2両しかないからなのだが、日中も3両か4両に増車してほしいと思う。

富山駅でいったん下車。

当駅で15分停車するからだ。

これは北陸新幹線に接続するためで、地元客にしてみれば迷惑な待ち時間だが、この日ばかりはスタンプを押す時間が確保できるため、ありがたい。

また駅員さんに申し付けて、スタンプを取り出してもらう。

こんなやり取りが、あと14回も続くのかと思うと、少し暗い気持ちになってくる。

押し終わると、すぐに高架のホームに上がり、降りたばかりの列車に乗る。

混んではいるが、席は完全に埋まっているわけではなく、空いている席に座った。




② 富山 → 石動

石動駅で降り、駅員さんにお願いしてスタンプをもらう。

いちいち台紙を見せながら説明しなければいけないから、面倒だ。

スタンプを押して、返却。

それにしても、この駅員さん、私がきっぷを提示していないのに、改札を通してしまったから、改札業務を果たしていない。。。

私の方でも、スタンプを返したばかりで、きっぷを見せるのも今さら感があったので、省いてしまった。

小腹が空いたので、併設されている立ち食いうどん・そば屋に入り、きつねそばをかきこむ。

この日の最高気温は36℃と猛烈に暑く、にもかかわらず、店内にはエアコンが設置されていなかった。





③ 石動 → 西高岡

そばを食べ終わった頃合いに、ちょうど富山行きに列車が来た。

水色に赤いラインの車体で、これはIRいしかわ鉄道の車両である。

エアコンの効いた車内に入って、ひと時涼み、10分の乗車で、西高岡駅

ここでも年配の駅員さんは、私のきっぷを確認しなかった。

ずいぶん、のんびりしたものである。

当駅ではスタンプが4つもあり、すべて押し終わるのに時間がかかる。

こんなに多くしているのは、紙面をきれいに埋めるための仕業だろう。

次の金沢方面は、6分後のはずなのに、途中で踏切の非常ボタンが押されたとかで、5分ほど遅れているとのこと。

前置きで、計画を立てても100%成功しないとは、まさにこのことで、今回は5分の遅れで済んだから良いものの、これが30分とか1時間遅れとかになったら、場合によってはせっかく立てた計画がすべて狂う。





④ 西高岡 → 福岡

5分遅れの金沢行き列車に乗り、隣の福岡駅へ。

ここでは、次の下り列車、泊行きが30分後のため、今回もっとも出来の悪い待ち時間になった。

スタンプを押して外に出ると、いい感じの定食屋があり、そこで食べればよかったと後悔。

駅には菅笠(すげかさ)のモニュメントや宣伝文がある。

福岡地区の菅笠は、全国90%のシェアを誇り、2009年(平成21年)3月に国の重要無形民俗文化財に、2017年(平成29年)11月には国の伝統的工芸品に指定された。

スタンプの絵にも菅笠が載っている。

しかし、駅近くにこれといった観光地はなく、ただひたすら駅のベンチに腰かけて待つばかりだった。

36℃でも日陰に入り、乾いた風が吹けば、少し涼しく感じる。

列車到着5分前になって、ホームに入ったら、風が通らず、ただ暑いことこの上なかった。




⑤ 福岡 → 呉羽

福岡駅西高岡駅間を通るのは、これで4度目である。

2時間のうちにこれだけ通るのは、こういうスタンプラリーという大義名分がなければ、ただの狂人だろう。

呉羽駅では14分の接続で、なかなか好い。

呉羽といえば、「呉羽梨」が有名だが、駅前に梨畑は見当たらず、住宅街となだらかな呉羽丘陵が連なって見えるぐらいである。

こぢんまりとした駅舎内に数名の中国人グループが、そこまで大きな声で話さないと聞こえないのか、というぐらい賑やかだった。




⑥ 呉羽 → 越中大門

金沢行きの列車は、石動駅から乗った(③)車両だった。

富山駅で折り返して来たのだろう。

車内は、中国人グループは騒ぎ声で話し合い、一方、我が日本人たちはつるむことなく、めいめいスマホに夢中になったり外の景色を眺めたり、眠ったりしている。

同じモンゴロイド系でも、環境が違えば、こうも違ってくるのかと思う。

2つ先の越中大門駅で降りると、あの中国人の連中も降りて行き、改札を出ると、各自バラバラに帰って行った。



⑦ 越中大門 → 小杉

10分後に富山行きの列車に乗車。

IR車に違いないが、ラインが赤ではなく、金色だった。

隣の小杉駅で下車し、スタンプをお願いすると、

「きっぷも見せてください」

と言われた。

胸に「研修中」のバッジをしてあり、新人さんのようだ。

だいたい、新人は仕事を覚えるのに精いっぱいだから、規則をきちんと守ろうとし、一方、ベテランは仕事の要領が分かるから、どこで手を抜けば良いか見当がつく。

それで新人は理解・経験不足によるミスをし、ベテランは手抜きし過ぎによるミスをしがちになる。

どちらがより罪深いのか分からないが・・・




⑧ 小杉 → 高岡

7分後の列車に乗って、高岡駅へ。

高岡駅のスタンプは、窓口内に設置してあり、わざわざ駅員さんにお願いする必要はない。

先客がいて、外国人の子供たちがゆっくりていねいに押していた。

母親が私を見るなり、子どもに手を振って急かしているようだった。

たしかに早く終えてくれた方がありがたいが、しかし、いい年した大人に気を遣わせてしまって、かえって気恥ずかしい。。。

私の順番が来て、2箇所スタンプを押す。

隣の高岡やぶなみ駅が無人駅であるため、そのぶんを当駅に回しているわけだ。

終わると、高岡市内の駅には7個もあり、観光要素がずいぶんあるものだと感心する。

これで呉西(富山より西側)地域の駅は終わり、残り7駅11個だ。

果たして、1日で終われるのかどうか・・・(後編に続く)