鉄道に乗る楽しみ(後編)
前編では、主にイベント列車や観光列車について書きましたが、では、そういう特別な列車しか楽しめないかと言えば、そうでもないです。
ここでは、車内でどんなことができるのかを10個挙げてみます。
①景色を眺める
やはり鉄道に乗ったら、外の景色を眺める人は多いと思います。
風光明媚な景色のみならず、見慣れた景色も毎日見ていれば徐々に変わっていく様子が分かります。
幸い、日本には四季があり、しかも天気によって風景は変わりますから、同じ所を通っても、違った表情を見せてくれます。
自然だけでなく、建物の工事とかも日々進んでいきますから、まさに自然も街も「生きている」わけです。
また、先頭や最後尾に立って、前面・後面の景色を見ることもできます。
すると、線路や路盤の様子が分かり、直線、曲線、上下をより実感できます。
地理や歴史、植物に関する知識があれば、車窓の面白さは倍加されるでしょう。
②読書
以前からなされたことなので、今さら感ですが、鉄道は本を読むのに適していますね。
家から好きな本を持っていったり、本屋で買ったばかりの本を開いたりして読むことができます。
バッグに何冊もしのばせれば、車内はさながら書斎に変わります。
本の内容はなんでも良いのですが、沿線に関係した本を読むと、臨場感が出て、さらに面白みは増しますね。
新聞は場所を取るので、新幹線や特急、ライナーのような座席指定車であれば、周りを気にすることなく読めます。
③ネット情報を見る
ニュースや天気情報とかはリアルタイムで情報が配信されますから、すぐにキャッチすることができますね。
また、沿線に関係する観光情報もスマホですぐに検索でき、情報を得ることができます。
④ゲームをする
友達同士となら盛り上がりますね。
ただし、音量には気を付けて。
それと、音楽を聴くというのもありますが、私はあまりお薦めしません。
理由は、音楽を聴く場合はイヤホンを付けることが多く、そうすると緊急の放送があった場合、聞き逃してしまうからです。
安全運転がなされているとはいえ、いつ事故に遭遇するか分かりませんから。
⑤仕事する
仕事関係の資料を読み込んだり、ノートパソコンを開いて、文書やパワーポイントのスライドなど資料を作成したりします。
学生ならレポート作成ですね。
一部の新幹線や特急列車、ライナーには電源コンセントが付いていて、車内でも仕事が進めやすくなりましたね。
また、スマホとかでメール・SNSのやり取りをして、進めることもできます。
これが楽しいかどうかは分かりませんが、仕事を「遊び」化している人たちにとっては、「楽しみ」の範疇(はんちゅう)に入るのではないでしょうか。
⑥眠る
あの心地良い揺れが眠りへと誘いますね。
眠るといっても、寝台列車のようにガッツリ寝るというよりは、数分から数十分の居眠りぐらいはすると思います。
これで寝不足も少しカバーできますが、寝すぎて本来降りるはずの駅を逃さないように。
⑦会話する
友達や家族、仕事仲間とおしゃべりすると楽しいですね。
田舎路線なら、地元の人と話すこともあるかもしれませんし、一方で、隣の席に外国人であれば、その人と何か話すこともあるかもしれません。
ちなみに私は、以前、大糸線に乗った時、地元のおばあちゃんと話し込み、別れ際にじゃがいもをいただきました。
⑧食事する
通勤時間帯や都市部の路線ではできませんが、新幹線や特急列車、閑散としたローカル線で駅弁やお菓子を食べたりすることはできます。
特に人家の少ない海沿いや山岳地帯で食べれば、旅情は増します。
しかし、臭いのきついものは、周囲の迷惑になるので控えたい。
⑨物思いに耽る
自分で運転するわけではありませんから、列車に揺られてボーっとするのもOK。
疲れたら、ふと風景を見て空想に浸ったり、自分の人生についていろいろ考えたり・・・。
⑩人間観察する
言葉にすると悪趣味のように聞こえますが、でもこれ結構たくさんの人はやっていると思います。
特定の人物をじっと見つめるのは犯罪的ですが、例えばその人が着ている服装やアクセサリーなどファッションを学ぶことはできますね。
ときに地域性が出て、広島では野球の試合があると、列車内でもカープの赤シャツを着ている人が多いこと。。。
以上、10個を簡単に紹介してみました。
特段、新しいことを言っているわけではないですし、ほかにもいろいろな楽しみ方、過ごし方はあるでしょう。
これから秋が深まり、お出かけにはピッタリの季節。
鉄道に乗って、見たり聞いたり体験したり食べたり考えたり・・・と、いろんなことを楽しみたいですね。