ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

常磐線1(柏~水戸)

9月15日(土)。

今日は宮城県仙石線で、乗り残しているあおば通駅から仙台駅までと、松島海岸駅から高城町駅までの計2.8kmを消化しに行きます。

埼玉の実家からであれば、通常、大宮駅から仙台駅まで東北新幹線を使い、仙石線に乗って、とんぼ返りすることになります。

しかし、この2.8kmのために、わざわざ新幹線で往復643km、金額にして2万円以上も出さなければならいというのでは、まさに「労多く、実少なし」です。

それで、せめて仙台まで行く負担を少しでも軽くしようと、いろいろ検討を重ねた結果、今回は常磐線、それも普通列車で北上することにしました。

ここ最近、私の乗車記録はローカル線や私鉄の支線といった地味な路線ばかりで、幹線の普通列車を本格的に取り上げるのは、久しぶりになります。

しかも常磐線の水戸以北に乗るのは10年ぶり、つまり東日本大震災前ということで、その後、どうなったのかも気になります。

さすがに帰りは新幹線を使いますが、これで少しは乗り甲斐があるでしょう。

というわけで、午前6時30分にJR柏駅から「北伐(ほくばつ)」開始です。






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少しでも費用を抑えるため、今回はJR東日本の週末パスを使います。

2日間有効ですから、これで今日明日の分は確保でき、しかも別に特急券を買えば新幹線・特急列車にも乗れるわけです。

以前、東北地方に行ったとき、失念して購入し損ねましたが、今度は2日前に小田原駅でゲットし、抜かりはありません。
(ちなみに思い出したくもないほど失敗した様子はこちらです。 →https://blogs.yahoo.co.jp/sunflat192/14463379.html )





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6時32分発、快速、水戸行きです。





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夕べ、家族や友人と夜11時過ぎまで飲み食いし、床に入ったのが0時半。

それから、午前5時に起きて身支度をし、5時半に家を出ました。

スマホの目覚まし時計がうまく鳴っていなかった中で、よく起きられたなと我ながら今旅行への執念に驚きましたが、そのおかげで今朝は非常に眠いです。

だから、水戸駅までは普通車で行くのではなく、快適なグリーン車にします。

どうせ780円(土日祝日料金)しかかかりませんから、ICカードにグリーン券情報を入力します。

なお、事前にグリーン券を持たずに乗車すると、車内料金といって、1040円払うことになります。





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水戸行きの列車が10両編成でやってきました。

グリーン車のある5号車に乗ります。





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2階部分には10人ほど乗っていました。

座席はやや硬めですが、特急列車のような上等なもので、背もたれを倒したり、回転させて後ろ向きにしたりすることもできます。




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ICカードにグリーン券情報を入力した場合、座席上のリーダーにタッチしなければなりません。

タッチすると、赤いランプが青に変わります。

グリーン車ですが、座席は指定されていないので、空いている時に限り、席を移動することもできます。

その場合、別の席上のリーダーにまたタッチして利用します。








常磐線は東京都の日暮里駅と宮城県岩沼駅を結ぶ、全長343.7kmの幹線で、かつての陸国と城国の頭文字から付けられました。

全列車とも日暮里駅を発着とせず、だいたい上野駅や品川駅で、一方、岩沼駅もなく、その先の仙台駅を発着します。

私は途中の柏駅から乗ってしまったため、今回で全線走破とはならず、まるで途中のページから本を読み始めるみたいな恰好となります。

しかし、幸い本と違って、鉄道は乗客の目的に応じて、駅ならどこからでも乗れて、好きな駅に降りてもよい懐の深さがありますから、中途半端でもまったく問題ありません。

本もオムニバス形式なら好きな章だけを読めばいいだけの話ですが。






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快速といっても、その区間は次の我孫子駅までで、その先は水戸駅まで延々各駅に停車します。

利根川を渡り、茨城県に入りました。

今日も雨模様は絶好調で、雨粒がガンガン窓に付いてきます。

女性のグリーンアテンダントが来て、「本日もご利用くださいまして、ありがとうございます。」と恭しく(うやうやしく)挨拶しました。

このグリーン車に乗っていつも思うのは、アテンダントさんの化粧は濃く、髪はだいたい後ろで束ね、透き通るような声で案内してくれること。

たぶんそういう風に決められているのでしょうけど、飛行機の客室乗務員だとそれがもっと顕著で、徹底的にマニュアル化された応対に見えます。

もっとも、そのおかげで業務が滞りなく進み、客の方でもアテンダントさんに対して余計な劣情を催すのを防ぐ効果もありそうな気がします。

グリーン車内での飲み物・軽食販売や困った時の対応などのサービスをしてくれますから、良い時代になったなと感じます。

気になったので、(飛行機の場合の)化粧に仕方について、あとで少し調べてみたら、社内規定で決まっており、機内で暗い所でも乗客からよく見えるようにする、外出が長く化粧崩れを防ぐ、暗い所でも明るい印象を保つ・・・などが主な理由だそうです。ほかにもいろいろな理由や細かい規定があるそうで、ものすごく気を遣う大事な仕事だということが分かりました。



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列車は取手駅を過ぎると、それまでの街の風景から変わって、寂寞な所が現れます。

同時に、取手駅から先は、電化方式も変わり、次の藤城駅との間に「デッドセクション」(無電区間)を設けています。

これは、茨城県石岡市にある「気象庁磁気観測所」の観測に影響を及ぼすためで、車内の冷房が一時的に停止し、静かになります。

デッドセクションを過ぎれば、再び冷房が付き、元通りになるのです。





佐貫駅を出発した列車は、ぐんぐん加速し、特急列車顔負けのスピードで走ります。

佐貫駅から牛久駅にかけての区間は、しばしば最高時速130kmを出すそうで、景色がビュンビュン後ろへと流れていくのが分かります。






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土浦駅を過ぎれば、淋しさの度合いはさらに増し、関東平野の広さを実感します。

曇っていて、筑波山は見えません。

あまり変わりばえのしない景色から、寝不足というのも重なって、赤塚駅まで眠りに落ちました。








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目が覚めると、梅の名所で日本三名園の1つ、偕楽園に差しかかり、右手には千波湖が見えてきました。

見えるといっても、わずかですし、しかも雨粒が視界を遮っていますが、この千波湖を過ぎればオフィスビル群が見え、茨城県県都、水戸です。

水戸駅には、8時ちょうどに着きました。





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続いて、常磐線普通列車、いわき行きの乗車です。(続く)