ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

中央本線3(小淵沢駅~松本駅)

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小淵沢駅では40分ほど待ち時間がありますので、ここで昼食をとります。

改札の外に丸政の駅そばがあって、山賊そばを注文しました。

「山賊」とは長野県松本市塩尻市等の郷土料理「山賊焼き」のことで、大ぶりの鶏唐揚げが1つ器いっぱいに乗せられています。

食べ応えのある山賊焼きとそば、つゆがマッチして、一気にお腹がふくれました。

私が来た後、何故か他のお客さんも次々と来店し、ついには駅員さんもお昼ごはんにと入ってきて、厨房は一瞬忙しい状態になりました。

食後、下に降りていき、丸政の売店でそば粉入りのどら焼きを2つ買って、ホームに戻りました。





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ホームに立つと、遠くに富士山の山頂部分が見えました。

陽が差し込み、爽やかな秋風がそよそよと吹いて、心地良いものです。



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12時40分発の普通列車、松本行きが入ってきました。

6両編成で、座席はけしからぬことに、通勤タイプと変わらないロングシートでした。

この列車は高尾駅始発で、この座席のまま2時間50分も走行し、これからさらに1時間20分も続くことになります。

高尾駅から松本駅まで乗り通す人は余程の物好きぐらいでしょうが、これから南アルプス八ヶ岳を眺めるのに窓を背にしたベンチ型では興醒めで、景色を楽しみたいなら特急に乗れと誘導しているみたいです。

この211系という車両は、元は東海道本線で使われ、それをこっちに持ってきたのですが、耐寒・耐雪工事を施した以外はほとんど改造されず、これに当った観光客はがっかりするでしょう。

JR北海道やJR四国と違って、内部留保をたくさん持っているのですから、せめて4人がけボックス席に改造するなど車両にコストをかけて、普通列車でもじゅうぶん快適な時間を過ごせるようにしてほしいと思います。








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小淵沢駅を出発すると、小海線は高度を上げて、進行方向右へと急カーブしていきます。

分かれた小海線の先には、八ヶ岳が見えます。






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トンネルを抜けると、山梨県から長野県に入りますが、景色はこれまでの続きものと言っていいでしょう。



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次の信濃境駅は最初の長野県の駅で、標高は921.4mです。

1997年(平成9年)に放送されたテレビドラマ『青い鳥』の舞台で、主演の豊川悦司演じる柴田理森がJR東日本長野支社の駅員(役)を務めていました。

ドラマ上では、「清澄駅」という架空の駅名で、中央本線普通列車や特急「あずさ」がホームを通過していったのには、興味を覚えたものでした。

もっとも、このドラマの主眼は鉄道ではなく、愛憎劇にありますから、理森は綿貫広務(佐野史郎)の妻、町村かほり(夏川結衣)との密会を重ね、ついに逃避行をします。

この時の広務の追いかけ方が狂気に満ちていて、子供ながら恐ろしいなと思ったものです。

悲しいことに、かほりは自殺してしまい、理森は広務に殺害の濡れ衣を着せられて、刑に服することになります。

仮出所後、こんどはその娘の詩織(山田麻衣子)と一緒に母の遺骨を埋めに鹿児島に行くことになり、またしても広務(と警察)に追いかけられることになります。

テレビドラマでこういう壮大な逃避行劇は、おそらくもう出てこないだろうと思われます。





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中央本線で最も標高の高い富士見駅(955.2m)を過ぎれば、高原らしい山の里が視界いっぱい広がります。

山・森の緑と稲の黄緑が並んでいて、9月らしい風景です。






それにしても、車内では富士見駅から乗ってきた家族連れの子ども達がやかましく、ジャンプして吊り革にぶら下がったり、大きい声を出したりしています。

親の方もいろいろとなだめたりしているみたいですが、この利かん坊たちのパワーはすさまじく、少しでもじっとしていられないようでした。

「パパ、もう降りたい。あと何分で着く?」

「う~ん、松本までだからねぇ。1時間ぐらいかな。」

なんて会話する始末ですから、先が思いやられます。。。






茅野駅から部活帰りの高校生が乗ってくるなど、だんだん乗客が増えてきました。

それに比例にして、あの利かん坊たちも大人しくなってきました。

こういう子供は往々にして周囲の雰囲気に染まりやすいのでしょう。

岡谷から塩嶺トンネルを抜け、塩尻駅まで来ると松本市の郊外といった様子で、たくさんの立ち客が出てきました。

特急の通過待ちとかがあったりして、鉄道好きの私でもだんだん苦痛になってきました。

この頃には、あの子供たちはすやすやとお休みモードに入っていました。

14時ちょうど、松本駅に到着。

引き続き、大糸線、14時9分発の普通列車に乗り継ぎます。(続く)