大糸線
3両編成の車内には、地元客がほとんどで、郊外列車といった感じです。
一方、列車はちょこちょことしか進まず、まだるっこしいことこの上ないのですが、これは元が信濃鉄道という私鉄から来ているからです。
駅に着くたびに、地元客は降りて行き、15時3分、信濃大町駅に着いた時は座席の半分以上は空いていました。
信濃大町駅から糸魚川駅までは、4ヶ月前の立山黒部アルペンルートを貫通した時に乗ったので、あまり新鮮味はありません。 → https://blogs.yahoo.co.jp/sunflat192/14422520.html
「ありません」というのもおこがましいことで、鉄道ファンには人気の「仁科三湖」を眺められるのですから、本来は贅沢極まりないはずです。
しかし、どうもこの5日間の旅行の疲れが祟ってか、早く帰りたい気持ちの方が大きくなってきたのです。
だんだんと雲行きが怪しくなってきましたが、刈り取られた稲を寝かせ干している様は、もうすぐ収穫の時期を迎えるのでしょう。
そのうち田んぼだけでなく、ソバ畑も現れて、花が咲き乱れていました。
さらに、線路わきの秋桜、ススキも列車が通過する際に煽られて、秋は確実に進んでいることを感じさせます。
したがって、手持ちの「週末パス」もここまでで、改札口を出て、新たに糸魚川までのきっぷを買い直します。
疲れていたし、年に1回以上は見る景色ですから、ロングシート部分でもいいやと思って中へ入ってみたら、びっくりするほど新しく改装されていました。
今までは手で開けるタイプでした。(しかも重い)
次に内装ですが、深緑の座席モケット、座席の仕切り設置、床が光沢のある灰色、蛍光灯カバーの省略など、ドア開閉時のチャイムなどが更新され、改装したてなのでしょうか、独特の甘酸っぱい匂いが漂います。
もともとこのキハ120形は、製造から25年程経った少し古臭い車両でしたが、新車と見違えるほどの変貌を遂げました。
とはいえ、走りっぷりはこれまでと変わらず、25kmの速度制限が幾所もあって、姫川のつくる険しい谷間をくねくねしながら、下って行きました。
改札口を出てきっぷを買い、外はもう暗く、しかも雨が降っていますから、外には出られません。
中に入ると、まず観光案内所があって、左に進むと、大糸線の旧型車両「キハ52形」の車両が静態保存されていて、これは待合室も兼ねていますから、車内に入って座ることもできます。(飲食禁止)
さらにNゲージ、HOゲージのジオラマも展示され、係員がなにやら調整しているようでした。
糸魚川駅周辺だけでなく、能生の道の駅の風景(一番下の写真)がまたリアルなんです。
Nゲージのジオラマにすっかり見入っているうちに、閉館時間の午後6時となり、ホームへと戻りました。
富山の自宅に戻り、後日、乗りつぶしの進捗状況を確認してみました。