ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

伊予鉄道横河原線、高浜線

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本町六丁目から市電(本町線)に乗って、松山市駅前9時17分に着いた私は、すぐさま駅の自動券売機で横河原までのきっぷを買い、改札を受けてホームへと向かいました。

3番線に2両編成の電車が居たから、うっかり地下道を通ってしまいましたが、これは郡中線だということに気付き、慌てて1番線に引き返しました。

9時21分発、横河原行きの電車になんとか滑りこむことができました。

肝が冷えましたが、こんなギリギリになってしまったのも、路面電車は本数が多いという思い込みと、事前に時刻を調べなかったという詰めの甘さから来るもので、今後はどんな路線でも下調べはしておこうと思う。

それと、横河原線に乗れて安心というのではなく、事故とかで遅れたりしたらやはりアウトなので、まだ気を緩めるわけにはいきません。







横河原線松山市駅横河原駅を結ぶ全長13.2kmの郊外路線です。




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9時51分に終着、横河原駅で、9時59分に折り返します。

改札を出て、すぐに自動券売機の前に立ち、こんどはフェリーが発着する松山観光港までを買います。





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ちなみに、この車両は京王井の頭線で使われていたもので、車内はドア上にLEDの案内表示板がついている以外は、ほぼ原形を留めています。

が、モーターは最新のものが装備されており、「キーーーン」という独特の音が響きます。






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ミカンの木には黄色に染まった実をたくさんつけ、収穫が近づいているようです。

また、黄金色の穂波が広がっており、こちらも刈り入れ時ですね。





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この路線は、島式ホームに差し掛かると、駅によって左側に入ったり、右側に入ったりするようです。

まったく統一性・規則性がないのですが、何か理由があるのでしょう。





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石手川公園駅は川の真上にホームがある珍しい構造をしています。

しかも、現役の鉄道橋としては最古のトラス橋で、1892年(明治25年)完成し、移築しないまま現在に至っています。

ホームは1972年(昭和47年)にできたもので、先頭車付近には鎖の柵が掛けられ、歩きにくそうです。






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10時28分、再び松山市駅に戻り、これで四国の鉄道は完乗ですが、このまま高浜方面へ乗り通します。

この先は高浜線という名前に変わり、同時に複線となります。





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大手町駅の目の前は、全国でも珍しい線路同士が直交(ダイヤモンドクロス)します。

高知県とさでん交通でも見ましたが、あれは路面電車同士が交差するものでした。

一方、こちらは鉄道線と路面電車が交差するということで、この形態は全国でもここだけしか見られません。

クロス部分に差し掛かった際、軌道線の方を見遣りましたが、路面電車はもう遠くに行ってしまいました。








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大手町駅でのダイヤモンドクロスから興奮冷めやらぬまま、古町駅手前で左からまた路面電車の線路が近づいてきて、平面交差をしていきます。

電車の運行はコンピュータで制御しているにしても、よく正面衝突を起こさず、スムーズなダイヤを遂行しているなと感心します。






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高架へ上がったり、JR予讃線をくぐったりしますが、しばらくは住宅街を走ります。

黄色いセイタカアワダチソウが目立つほど、そこら中に生えています。

10時43分、三津駅という変哲のない駅に着きましたが、松山市駅から三津駅までの区間は、1888年(明治210時51分年)開通と古く、実は伊予鉄道は民営鉄道の中で2番目に早く設立した老舗鉄道会社なのです。

四国内でも最初に開業した区間でもあり、当時は線路幅がひと回り狭い軽便鉄道でした。

夏目漱石の『坊ちゃん』も、船から四国に降り立ち、三津駅から「マッチ箱のような汽車」に乗って赴任先の学校へ行きました。






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梅津寺駅(ばいしんじえき)付近で穏やかな瀬戸内海が間近に見え、視界が明るくなります。

梅津寺駅は、1991年(平成3年)放送の「東京ラブストーリー」のロケ地で、主人公の赤名リカがホームの柵にハンカチを結び付けました。





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梅津寺駅から再び単線になり、10時51分、高浜線の終点、高浜駅に到着です。




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きっぷは駅員さんに見せ、そのままバスへと促されて、松山観光港行きのバスに乗り継ぎます。



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バスは3分ほどで、松山観光港に着きました。




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やわらかい陽射しと涼しい海風が混ざり合って、ずっと持ち続けていた緊張感がほぐれていきます。

11時5分発のフェリーのチケットを買い、いよいよ四国とはお別れです。(続く)