南阿蘇ゆるっとバス(中松駅前~大津駅南口)
代行バスではないので、下車時に正規の運賃を払います。
乗客数は数名で、すべて地元の年配の方でした。
バスは南郷谷の盆地をトコトコ走ります。
夕べ乗った時は、暗闇の中、灯りが点々と光っていて、なんとなく山里に来たのかなと思う程度でしたが、日中に見れば、盆地になっているのがはっきり分かります。
こういうのどかなところに、降車ボタンで牛の鳴き声が聞こえるのは、決してミスマッチでない気がします。
阿蘇下田城ふれあい温泉駅の駅舎が、ちらっと見えました。
震災から2年半経った今でも、屋根瓦の修理は終わっていないようです。
この駅には温泉が併設されているはずですが、現在営業しているのかどうか分かりません。
長陽を過ぎると、白川へ向かって深く切れ込んだ谷を進みます。
道路は高架橋で、眼下に見える白川が小さく見えます。
細い川の先には、あずき色のアーチ橋梁が見え、これが高森線の第一白川橋梁です。
遠くからではなんともないように見えますが、損傷が激しいらしく、約40億円かけて付け替えるのだそう。
ほとんど一から鉄道を造りなおすようなものですね。
そう思うと、開業当時の国鉄はよく金をかけられたなとも思えます。
立野周辺では、山の頂上から裾まで丸ごと土砂崩れが起き、現在も工事が進められています。
ところが、線路が通っているはずの所に、こういう大規模な土砂崩れが起きましたから、そりゃあひとたまりもないですね。
このような難工事が予想されるにもかかわらず、JR九州は昨年(平成29年)4月より復旧工事に着手しましたから、英断と言えるでしょう。
このバスは瀬田駅は通過します。
土地が開けて、平野部に出てきました。