ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

沖縄都市モノレール[ゆいレール]1

ひめゆりの塔前停留所から、9時53分発、糸満バスターミナル行きのバスに乗ります。

偶然、行きのバスで同乗した若い男女2人と会い、車内でいろいろと話をしました。








2人は沖縄アビリンピック全国大会の選手で、大分県の代表としてやってきました。

アビリンピックとは初めて聞きましたが、障がい者が特定の技能を競い合うという大会だそうで、男性が障がい者、女性はおそらく支援者だと思われました。

男性が受ける競技内容は、部屋の掃除、片付け、衣類をたたむなどで、速さや正確さがポイントになるそうです。

昨日に開会式があり、今日は午前中に分かりました、男性の方がどうしても行ってみたかった、ひめゆりの塔首里城の観光に充て、残りを競技に臨む。

どういう試合形式なのか想像できませんでしたが、「全国代表」ですから、とても立派に見えました。

糸満バスターミナルで、那覇バスターミナル行き89系統に乗り継ぎます。

こんどは、東京から1人で観光に来たおばちゃんに、那覇バスターミナル方面のバスはどこなのか訊ねられたことをきっかけに話が弾み、車中ではそれで時間が過ぎていきました。







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今日はたくさんゆいレールに乗るつもりなので、1日乗車券(800円)を購入します。

昨日もそうでしたが、ゆいレールの自動改札機は、券面に印字されているQRコードを読み取る仕組みになっています。






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首里行きに乗車です。

沖縄都市モノレールは、那覇空港駅首里駅を結ぶ全長12.9kmの跨座式モノレールです。

県内では現存する唯一の鉄道で、2003年(平成15年)8月20日開業しました。

そのうち未乗区間は、おもろまち駅から首里駅までのたった3.9kmの区間で、なぜこんな中途半端に残ったのかと言うと、大学のゼミ旅行で利用したからです。

沖縄の歴史を探求するという名目で、那覇空港駅からゆいレールに乗り、沖縄県立博物館の最寄りであるおもろまち駅で降りてしまいました。

少人数だったとはいえ、団体行動ですから、1人乗りつぶしのために抜け駆けするわけにはいきません。

首里城に行くときはタクシーを使ってしまい、とうとう乗れずじまいでした。

またいつか乗りに来なければと思いつつ、ズルズルと時が過ぎ、やっと今日を迎えられたわけです。

このために、わざわざ再び沖縄に来るのも阿保らしいですが、完乗という目標を掲げた以上、避けて通れません。








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2両編成の車内は、観光客で混んでいました。

このため、おもろまち駅までは立っていましたが、その先でようやく席が空き、座ることができました。

やはりゼミ旅行の時と同じ、固い席でした。

外は雨が窓に打ち付けて、ご覧の通り、歪んでいます。

これではちっとも景色を楽しむことができません。

そうこうしているうちに、終点、首里駅に到着です。








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ひめゆりの塔から同行していたあの男女2人に、ケーブルカーを除く鉄道を完乗したことを伝えると、「おめでとう!」との言葉をかけ、しかも男性とツーショットの写真まで撮ってくれました。

1人で終わるつもりでいたのが、まさか祝福の言葉をかけてくれるとは思わず、これは嬉しいものでした。

彼らとは駅高架下で別れ、私は今朝から何も食べていないので、腹の足しに沖縄そばの店に入り、三枚肉入り沖縄そばを食べました。

久しぶりに味わった沖縄そばは、薄味で身体に優しい気がして、あっという間に平らげました。







事実上、これで私が目標としていた「ケーブルカーを除く鉄道完乗」を達成したわけですが、しかし、あの2人には申し訳ないのですが、私としては満足に景色を見ることができなかったため、心の底から乗った気がしませんでした。

終着駅で2人との出会いが残るだけで、ゆいレールそのものを味わえないまま中途半端に終わるのは、鉄道好きの私としては許しがたいものでした。

だから、この後、与那原駅舎展示資料館に行って見学を済ませてから、もう一度、たぶん夕方になると思うけど、ゆいレール全線乗りつぶしにチャレンジします。(続く)