ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

与那国島2(ナンタ浜、浦野墓地群、東崎)

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与那国島は面積28.95㎢、周囲27.49kmの島で、島内まるごとが与那国町ですが、集落は祖納(そない)、比川、久部良の3つに分かれています。

私がサイクリングを始め、かつ今晩泊まる宿は祖納で、ここがいちばん集落としての規模が大きく、町役場もあります。

これから、東崎(あがりざき)に向けて自転車を走らせますが、途中にも見所はありそうなので、立ち止まって見てみたいと思います。






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まずはレンタルサイクル屋から3分ほどの所、ナンタ浜です。

海自体はさすが青々としていていましたが、浜は残念ながら流木など漂着物が多く、あまり綺麗ではありませんでした。

夏前には掃除されて、海水浴として賑わうのでしょうけど。

今日は日曜日ですが、地元の人1人が散歩しているほかは、人の姿は見られませんでした。






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祖納集落の背後には、「ティンダバナ」という高さ70mの切り立った崖がそびえています。

あのあたりまで登ることができますが、自転車の私には無理ですね。








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海沿いの細い道の先には、祖納港があります。

むしろ港付近の方が、青白く透き通っています。

釣りもできそうですね。





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港から徐々に登り坂になります。

まだ傾斜が緩いので、なんとかこぐことはできます。

しばらくすると、防空壕のような施設がいくつも並んでいるのが見えてきました。

これが浦野墓地群で、本土ではお目にかかれない立派なものです。

以前に石垣島でも、亀甲墓(かめこうぼ)という屋根付きの墓を見たことがありましたが、ここのは地中に掘ってあるものなんですね。

夜、宿の女将さんから聞いた話では、与那国では亡くなると、火葬場がないため、土葬されるそうです。

その際に、島の名物、花酒をかけるのだとか。

島民が島内でなくなった時のみに行われますが、なにぶん土地面積を取るため、そろそろ埋める場所が尽きつつあるようです。

もっとも、すべての島民がここに埋められるわけではありませんが、それにしても、歴史の授業に出てくる古墳のような趣です。







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なんとなく予想はしていましたが、周辺には民家が1軒も見当たらず、茫漠とした土地がひたすら広がっています。

陽射しがだんだん厳しくなってきて、背中に汗が流れてきました。

最高気温が28℃になるそうで、汗の一つや二つかくのも無理のないことです。

しかし本土で11月と言えば、上着を着たっておかしくない季節です。

その感覚から抜け切らないものですから、11月になって汗だくになるとは思いもしませんでした。

一応、飲みかけのペットボトルお茶がありますが、こんなことなら、祖納で買い足しておくべきでした。






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下り坂になったので、ヒューっと気持ちよく降りて行った矢先に、道路上に溝があるのを見つけ、急ブレーキ!

危うく罠にはまるところでした。

これは「テキサスゲート」と言って、島内の一部区域で馬を放し飼いにしており、馬が外に出られないようにするために設けられています。

馬が溝にはまると、外に出られないことを学習しますから、妙案だと思いますが、車やバイク、自転車で通る際には、はまらないよう注意が必要です。

場合によっては、転倒の危険だってありえます。







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東崎の入り口まで来ると、「灯台まで160m」との案内標識が立っていましたが、どう見てもそれ以上あるだろうという気がします。

駐車場に自転車を留め、草原地帯を歩きます。

一見すると、きれいな牧草地帯のようですが、なにしろ馬が悠々と闊歩しているものですから、いたるところに糞が散乱しています。

レジャーシートを広げて、ゆっくりすることは難しいでしょう。

この馬は、「与那国馬」と呼ばれる在来種で、小型で大人しい性格だそうです。

大人しいといっても、蹴られたら嫌なので、遠くから眺めるにとどめましたが、貴重な存在ですね。







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灯台裏からの眺めはさすがで、一面海が広がります。

荒い波が次々と浜に打ち付けるようです。

この先に西表島がありますが、目を凝らしても、姿かたち一つ見当たりませんでした。

風がやたらと強く、長居せずに折り返してしまいました。(続く)