輪島観光1(金沢駅東口~輪島駅前、足湯)
10月21日(日)。
母との旅行も4日目に入りました。
今日から1泊2日で輪島へ行きます。
車を持っていないので、公共交通機関を使います。
一昨日の白川郷からバスでくたびれたのに、また長時間バスですが、往路なので、景色を見ながらのんびり過ごしましょう。
金沢駅東口のバスターミナルから、9時25分発の輪島駅前行きに乗ります。
金沢駅に着いたのが9時12分だったので、バスセンターできっぷを買うことができませんでしたが、これはあとで車内精算をします。
進行方向左側の席に座ると、バスはゆっくりと発進しました。
今日はこれ以上ないぐらいの快晴で、陽が車内まで差し込むほどです。
バスは新幹線や在来線の高架をくぐり、まずは西へ真っ直ぐ進みます。
県庁をはじめとした立派なビルが一定の間隔を空けて並び、どこか幾何学的な都市形態をしているよう。
反対側の車窓には、河北潟が広がっていました。
河口を渡って、左に曲がり、そして右へと曲がって、自動車専用道路である「のと里山里海道」に入ります。
信号が一切ない高速道路のような高規格線で、左はすぐ日本海です。
といっても、防風のための松並木が続いてますから、思ったほど視界は良くありません。
高松サービスエリア、西山パーキングエリアと停まり、これらはトイレ休憩を確保しています。
志賀町に入ると、それまでの海沿いから一変、丘陵地帯へと分け入ります。
高架から眺める里山の景色に、「うわー、田舎の風景だ。なんだか懐かしい」と母は少し感動していました。
低い緑の山の谷間に、田んぼ、川、そしてポツポツ点在する民家。
山育ちの母にとって、海よりも里山の風景に心を惹かれるようでした。
しかし、しばらく人気の少ない所を通りますから、次第に「ねぇ、この先にホント街があるの?」と心配する。
谷間を走り続け、河口付近に街が見えてきました。
11時35分、輪島駅前に到着。
すぐにバスセンターに行き、「奥能登まるごとフリーきっぷ」(3000円)を購入します。
これでバスの車内精算の手間が省けます。
ここでお昼をとります。
場所は決めてないけど、とりあえず海の方へ街中をぶらぶら歩いているうちに、そば屋を見つけ、そこに入りました。
店内は小ぢんまりとしていて、地元の人が利用するようなお店。
そばの量は多く、食べきるのに時間がかかりましたが、味自体は出汁が効いているのにさほど濃くなく、するする入っていきました。
不適切な質問には答えずに黙々食べ続けると、女性はそれを理解したのか、お会計を済ませて店を出て行きました。
私達もようやく食べ切って一服したところで、お店を出ました。
近くの足湯(無料)に寄ります。
ちゃぷんと足を入れると、ぬるめの湯加減でちょうど良い感じ。
泉質は弱アルカリ性で、肌がすべすべになってきます。
ちょうど隣に座っているおばあちゃんとおばちゃんから、「今日はどちらからおいでなすって?」と訊かれたので、「富山から」と答えました。
それがきっかけで2人との会話が始まりました。
このおばあちゃんはほぼ毎日2回、朝と昼に自転車で30分かけて来ているらしいのですが、雨雪の多い地域だから、毎日とはにわかに信じられませんでした。
ただ、この足湯に来ては、地元の人や観光客と話しているのを聞くと、少なくともとても元気な様子だなということが分かります。
ここは単なる休憩所ではなく、コミュニケーションの場としても機能していますね。
やがて、おばあちゃん達が先にお暇し、私達も程よい時間に上がって出ました。
小屋の脇に付設されている飲み湯を口にすると、あまりの苦さに飲めたものではありませんでした。
長屋を歩き、次は輪島キリコ会館に向かいます。(続く)