長良川鉄道越美南線3(観光列車「ながら」2号)
2016年(平成28年)4月にデビューした列車で、外観色は少し高級感のあるロイヤルレッドです。
関市の名産、刃物類も車内に展示されています。
座席は4人がけボックス席のほか、ソファーのようなロングシート、窓に向けたカウンター席が用意され、どこでも利用することができます。
さらに、サービスカウンターもあって、そこで飲み物やオリジナルグッズを購入することもできます。
なお、私はアテンダントさんに言われるまで気が付かなかったのですが、運転席後ろの暖簾やリースなど一部がクリスマスバージョンになっています。
6名ほどの乗客を乗せて出発。
美濃白鳥駅で反対列車との待ち合わせです。
ラッピング車は、日によって運用が変わります。
13時52分、郡上八幡駅に着きました。
当駅発車は14時12分と20分待ちですが、その間、後ろにもう一つの観光列車を連結します。
長良川鉄道の観光列車は3両あり、私が乗っているのは「森」号ですが、後ろにくっつける車両は2018年(平成30年)4月にデビューした「川風」号です。
通常は来ない列車ですが、今日はその「川風」号に5名の予約客が乗車するそうです。
そういうことで、作業員が前面中央部の扉を開け、下部の連結部分の準備に取り掛かります。
3番線に停まっていた「川風」がいったん北濃方面に行き、折り返して1番線にゆっくり入ってきました。
「川風」の前面中央部の扉を開け、幌を出します。
同時に下部の連結部分にも何かを施しているようですね。
「川風」号がそろりそろりと「森」号に近づき、車両同士をくっつけます。
くっつけても、前面中央部の幌を対向車に取り付けたり、下部をチェックしたり、さらには放送も互いに通じるのかも確かめるのでしょう。
久しぶりに列車が連結する様子を見ましたが、旗を持って誘導する人、幌を取り付ける人、車両下部で連結部分の準備をする人、運転する人などたくさんの人手を必要とし、しかもお互いに声をかけながらチームプレイで進める、相当気を遣う作業だということを改めて感じました。
地元のおばちゃん達も乗ってきて、車内は少し賑やかなになりました。
定刻通りに出発すると、ホームに立った職員たちが手を振って見送ってくれました。
この先は、ビュースポットで徐行運転となり、アテンダントさんが案内してくれます。
ほぼ長良川の景色ですが、いろんな表情を見せてくれます。
美濃大矢駅では対向列車との待ち合わせのために停車しますが、乗降扱いはしません。
出発すると、やはり駅員さんが手を振っていて、それを眺めていた私の隣にアテンダントさんが来て、駅員へ手を振りました。
「今の駅員さん、私の父の知り合いの方なんですよ」とアテンダントさん。
「だから同じ列車に親子で乗ることもあるんですよねー」と言って、案内放送があるからと後方の乗務員室の方に戻って行きました。
もっとも、勤務中は親子というより先輩・後輩の関係になると思われます。
しかも水戸岡鋭治氏直筆のサイン入り。
無料のサービスです。
ホットコーヒーを飲みながら、第六から第一までの長良川橋梁で川を渡る様子を眺めます。
ゆっくりと山や川の景色を眺められるのは、なかなか贅沢な時間に感じます。
一方、アテンダントさんの業務は郡上八幡から美濃市までがいちばん忙しいらしく、放送による沿線の案内や乗客への声掛け、サービスカウンターでの販売、プレートの写真撮影、運転士との連絡などあちこちで動き回ります。
15時2分、関駅で「川風」号の後ろに回送列車を連結します。
こんどは6分しかないため、手早く作業を進めなければなりませんが、回送なので貫通路の幌を取り付ける作業まではありません。
1013列車といえば、昨日私が乗った列車で、今日は12月14日(金)と平日ダイヤだから、てっきり美濃太田駅で1013車と、回送に化けた観光列車が別々に発車していくのだと思い込んでました。
それが関駅からつなげたまま、美濃太田駅で折り返す際に両車とも「変身」するものですから、なんとも奇想天外な芸当だと感心してしまいました。
15時8分に出発すると、郡上八幡駅と同じように職員一同がホームに立って我々乗客を見送ってくれました。
長良川鉄道は決して経営が楽観視できないのに、チームワークが良いためか、職員皆が素敵な笑顔で仕事に当たっているのが、とても印象に残りました。
平地に出ると、だいぶ日が傾いてきました。
15時24分、美濃太田駅に着くと、昨日と同じ高校生たちがホームで待っていました。