豊洲市場、フジテレビ、お台場海浜公園
わたらせ渓谷鐡道から帰った夜、さっそく実家の母から「明日明後日どこか連れてって」との要望が下りました。
2日間の天気はいずれも晴れと、お出かけ日和のはずですが、なにぶん寒いし紅葉も終わってしまった冬場は行く所が限られてきます。
しかも母の興味をひき、かつ日帰りとなると、これはなかなか難しい。
それで思いついたのが、秋口に移転したばかりの豊洲市場です。
テレビや新聞等でだいぶ話題になりましたが、そろそろ落ち着いてくる頃かなと。
このことを母に話すと、「お、いいね」との返事が。
そういうわけで、12月28日(金)の昼、豊洲市場と、それから近くのフジテレビに行ってきました。
新橋駅から「ゆりかもめ」に乗ることおよそ30分、市場前駅で降ります。
豊洲市場に移転するまでは閑散としていた駅も、今やたくさんの観光客で賑わっていました。
いったい地下水の問題はどうなったのかと、うやむやになった感があるのが気になりますが、それはともかくとして、私達は人々の流れに乗って、まずは7街区「水産卸売場棟」に入りました。
中に入ると、飲食店がありましたが、店舗数が少ないようで、どこも行列をつくっていました。
しかもお寿司の値段を見ると、3000円以上で、中には9000円もする「うに丼」も書かれていました。
でも天下の東京で新鮮なお寿司を食べるには、然るべき値段でしょう。
それは納得できるとして、この行列の中、何十分も待たなければありつけないというのでは、庶民感覚から離れているというもの。
豊洲市場で昼食をとろうとしていた私達の考えは、非常に甘いものでした。
飲食店コーナーを過ぎ、さらに奥へと進むと、市場の見学スペースに突き当たります。
もう昼過ぎなので、競りはとっくのとうに終わり、市場関係者も少なかったです。
やはり市場見学は早朝に限りますね。
築地と違って、建物内に見学スペースが設けられていますから、市場関係者にとっては観光客に仕事の邪魔をされず、また観光客にとっては暖房の効いた所から見学できます。
来た道を戻り、こんどは6街区「水産仲卸売場棟」に行きました。
こちらも2階に見学者用のスペースが設けられ、観光客はここから市場の様子を見下ろす形になります。
さて、昼食ですが、6街区にも飲食店コーナーがあり、むしろこちらの方が店舗数は多かったです。
寿司屋やウナギ料理店など魚介料理店には相変わらず行列ができていましたが、鶏肉料理店やラーメン店、はたまた吉野家など庶民的飲食店にはそれほど並んでいませんでした。
客層を見ると、魚介料理店には外国人客が中心、庶民料理店は日本人客が中心です。
外国人客たちはわざわざ日本に来るほどお金を持っているわけですから、彼らはおおむね中間層から富裕層でしょう。
一方、庶民料理店に並ぶ日本人客は、まあ外国人たちほど金は持っていない「平民」と思われます。
この図を見ただけでも、ちょっとした国際的格差社会が現れているような気がしないでもありません。
「平民」の我々は、大正時代創業のカレー屋で、カレーをいただきました。
老舗が新しい建物内に移転すると、味が落ちるというジンクスがありますが、私は築地時代の頃に食べたことがなかったので比べようがありません。
なので、初めて味わったカレーはなかなか美味しかったと思いました。
それから上の階には土産物屋が並んでいましたが、ほとんどの店は閉まっていました。
なまじコンクリートの建物内とあって、しかもお客さんが少ないとさながらゴーストタウンの趣を呈していました。
豊洲市場観光は午前中にするべきという結論に至りました。
(母は1回見れば十分と言いましたが。)
せっかくの好天気なので、フジテレビ25階の展望室「はちたま」から東京を一望します。
メインは東京湾に架かる「レインボーブリッジ」、そしてその後ろの「東京タワー」でしょう。
さすが冬の東京だけあって、カラカラの空気に包まれているのか、街並みがくっきりと見えますね。
この調子なら富士山も見えるかなと期待してましたが、あいにく雲に隠れてしまい、全貌を見せてくれませんでした。
東京スカイツリーも見えなくはありませんが、ビルに隠れて上部部分しか姿を見せてくれません。
真下には「ゆりかもめ」が通っています。
こうして見ると、小さい模型のようですね。
まあ一部のドラゴンボールファンや子どもは喜びそうですね。
それから、1階下の24階には「めざましテレビ」旧スタジオが公開されています。
目がちかちかするほどカラフルで、意外と天井が低かったです。
後ろには、「めざましテレビ」出演者たちの写真がズラリと並んでいました。
(大塚さん具合大丈夫かな)
1階に下りて、土産物屋も回ってみましたが、ドラゴンボールやワンピースのグッズばかりで、取り立てて私達の興味をひくものはありませんでした。
フジテレビを離れ、お台場海浜公園の方に歩を進めます。
冬の平日とあってか、人は少なかったです。
波は穏やかで、夏は遊泳にもってこいですね。
意外にも、砂浜にゴミがほとんど落ちていませんでした。
東京の海と聞くと、なんとなく汚いイメージがあったのですが、そんな陳腐なイメージが打ち砕かれるほど綺麗に整備され、これは魅力的なスポットだなと思い知らされました。
考えてみれば、日本の顔とも言うべき東京の砂浜が汚いのでは、観光客もガッカリしてしまうでしょう。
しかもこの後、東京オリンピックが控えてますから、なおのこと、綺麗なまちづくりに努めなくてはなりません。
人が少ないからゆっくり砂浜を歩きたいところでしたが、いかんせん冷たい風が吹き荒れて寒く、とても長居できる状態ではありませんでした。