さわらびの湯
なので、29日(土)は温かくなれる場所にしようと画策し、それなら温泉がいいだろうと考えました。
寒い冬にこそ、温泉の温かみがよく分かるもの。
おそらく地元の人以外は聞いたことのない温泉だと思いますが、だからこそ(失礼ながら)それほど混まないだろうと予想します。
何年ぶりの日高屋は、やはり安くてうまいですね。
駅前のロータリーに出て、すでに列をなしている2番のりばで待ちます。
車内もそれに侵され、掲示物や中吊り、注意書きのみならず、車内自動放送までという徹底ぶりです。
もっとも、乗客はみな地元の年寄りばかりでしたから、アニメのイラストには意に介さず、普段通りに利用している様子でした。
バスは本町を過ぎると市街地を抜け、進行方向左手に入間川、そして川に架かる赤い「割岩橋」が見えます。
河原が広がり、バーベキューに好都合な所ですね。
この辺りも東京のベッドタウンに含まれているのでしょう。
しかし、そうはいっても、件の温泉地は飯能駅からバスで45分もかかるような所でしたから、楽ではありません。
午後1時30分、「さわらびの湯」バス停は高台にあります。
一部のバスは当バス停を経由しませんが、その場合、河又名栗湖入口からでもアクセス可能です。
(当バス停まで徒歩10分弱)
高台から望む見晴らしはよいもので、枯れ木で葉っぱが無いぶん、名栗川(入間川)がよく見えます。
一方、春は桜、夏は緑、秋は紅葉で埋め尽くされるのでしょうね。
バス停からさらに歩くこと3分、さわらびの湯の施設に到着です。
3時間で800円(タオルは別料金)。
服を脱いで、浴室に入ると、大浴場が1つと、外に3人ほどは入れそうな露天風呂がありました。
泉質は単純アルカリ性で、湯加減はちょっと熱めです。
施設で使われている木は、名栗村原産「西川材」と呼ばれる杉やヒノキで、これらは湯を沸かす燃料ペレットにも使われています。
地産地消型温泉地なんですね。
それから、なんといっても、露天風呂。
寒い空気に包まれながらも、温かな湯に入ると、まさに極楽浄土な気分。
気持ちの良いものでしたが、あとから入ってくる人が急激に増え、20人ぐらいなってきました。
予想に反して人気です。
なお、母が入った女風呂には、はじめ母を含めて2人しかおらず、あとから5人ほど入ってきたそうでした。
当施設にレストランはありませんが、テーブル席と座敷の休憩スペースがあり、そこで持ち込んだお弁当や菓子類を食べることができます。
お土産コーナーにも弁当は販売されているので、それを買って食べることもできます。
私達は家から持ってきた菓子やみかんをつまんで一服しました。
さすがに温泉だけでは来た甲斐がないので、もう1カ所どこかに寄って行きたい。
それで、スタッフのおばちゃんからガイドマップをもらい、開いて見ると近くに「尾須沢鍾乳洞」があるのが分かりました。
山道のようですが、スタッフのおっちゃんに鍾乳洞までどれぐらい時間がかかるのか訊いてみると、だいたい15分だと。
それなら16時のバスに間に合いそうなので、そちらへ行ってみることにしました。
ところが、鍾乳洞への山道がなかなかの悪路で、時々穴の開いた筏のような橋を渡ります。
しかも、どういうわけか土が濡れていて、びちゃびちゃの道を登る羽目になりました。
「せっかくのお気に入りの靴が台無しじゃないの!」と後ろにいる母から怒られました。
険しい山道を登ること20分、やっと鍾乳洞にたどり着きました。
中まで入れるのかと期待していたら、どうってことない、人喰い岩のような小さなもので、とても奥まで入れる状態ではありませんでした。
この鍾乳洞は別名「コウモリ岩」と呼ばれ、かつてコウモリが棲みついていたそうですが、今はいません。
どうやらあまり観光地化されていない所のようで、ここに訪ねてくる人は観光客というよりは登山客の方が多く、要するに登山のついでといった感じでした。
こんなことなら、さわらびの湯の裏側にある「名栗湖」の方に行っとけばよかった。。。
なお、岩場には、家族連れがロッククライミングを楽しんでいました。
あまり暗くならないうちに降り、河又名栗湖バス停で16時4分発、飯能駅行きのバスに乗って帰ります。
温泉とハイキングで疲れたのか、車内でぐっすり眠ってしまいました。(続く)