ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

後悔乗車立たず(後編)

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私が後悔しなかった乗車体験をもう1例。

2017年(平成29年)3月26日に乗車したJR三江線です。

三江線江津駅と三次駅を結ぶ108.1kmのローカル線です。

2018年(平成30年)3月末で廃止となりましたから、1年前に済ませたことになります。

この時、私は江津駅を朝5時53分発の始発列車に乗りましたが、ホテルの朝食を泣く泣くふいにした代わりに、無事に4人がけボックス席の窓側に座ることができ、のっぺりと流れる江の川や天空の駅と呼ばれる宇都井駅からの遠望を見ることができました。

9時21分に三次駅に終着すると、ホームには10時2分発の折り返し列車に並ぶ人たちがわんさかいて、あんな混雑に巻き込まれなくて良かったなぁと、しみじみ思いました。










もちろん、私もはじめから早めに乗っておこうと意識したわけではありません。

それを意識し始めたのは、せいぜいここ1年ぐらい。

それまでは(完乗に興味がなかったせいもあるけど)、廃止直前に行って混雑にもまれるという失敗体験を重ねたり、それどころか廃線になった後で、なぜ営業中に乗っておかなかったのだろうと悔やむことが続きました。





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たとえば、1997年(平成9年)9月末で廃止された信越本線の横川・軽井沢間。

この区間碓氷峠による急勾配を越えるため、専用の電気機関車を連結して上り下りをしていました。

廃止になる2週間前に友人たちと行った時は、すでに横川駅のホームに溢れんばかりの人でいっぱい。

ひととおり列車の写真撮影を終えた後、軽井沢へ向かう普通列車に乗り込むと、信じられないほどぎゅうぎゅうに車内に押し込められ、車両中央部に立っていた私はどこを見回しても、人、人、人。

外の景色なんて見られたものではありませんでした。

軽井沢駅で吐き出されるように乗客群が降り、私たちもその流れで降りた時、嗚呼、空気ってこんなに貴重なものだったんだなと有難さを感じた次第です。

ある友人にいたっては、「乗っている最中にお花畑が見えた」と漏らすほどでしたから、あんな苦しい思いをするぐらいなら、もっと早めに乗っておくべきでしたね。(この時はまだそれに気が付きませんでしたが)

それからおよそ20年の年月が経ち、平成が終わることが報道されて、ようやく「乗れるうちに乗っておこう」という思いに至ったわけですから、ずいぶん気付きが遅かったと思います。

その間、ご承知のように、次々と廃線や不通に追い込まれた路線が出てきて、今まで指をくわえて見ていたのでは駄目だと思うようになりました。





「やりたいことができるうちに、やっておいた方がいい。

それもできるだけ学生など若いうちに」。

もちろん、やりたいこと(というか、やったこと)に対する責任はしっかり自分でとらなければいけないけれど、1回きりの人生ですし、廃線になってしまった場合、復活することはまずあり得ないので、あとあと悔いが残らないよう、考えて行動していきたいですね。