ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

石勝線(夕張支線)

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11時17分発、夕張行きの列車に乗ります。

石勝線は、南千歳駅から新得駅までの132.4kmの本線と、新夕張駅から夕張駅までの16.1kmの支線から成る路線で、もともとは夕張炭鉱からの石炭を輸送する目的で建設されました。

しかし、炭鉱の閉山が相次いで石炭輸送はなくなり、利用者数も減少して、支線区間はとうとう2019年4月1日に廃止になることが決まりました。

一方、本線区間は札幌と帯広・釧路を結ぶ特急列車や貨物列車が通る大動脈路線です。

そういうわけで、私を含めて廃線前に乗り済まそうとする観光客が多く、日曜日と相まって、座席は大部分埋まっていました。



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列車はまず、なだらかな坂をもつ広大な畑や牧場地帯を走ります。

この辺りはチーズ作りが盛んです。



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川端駅を過ぎると、夕張川の深い渓谷に入ります。

斜面が川まで急激に落ちて、人家は少ないです。

滝ノ上駅の前で、進行方向右手に竜仙峡があるそうですが、私は左側に座ってしまったため、見えるかどうか確認できませんでした。



11時57分、新夕張駅でたくさんの観光客が乗ってきました。

とくに外国人が多く、海外からも注目を集めているのかと思えてきます。

駅前の駐車場に車が多いことから、車でここまで来たのでしょう。




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新夕張駅を出ると、列車はさらに山の奥へと入り込みます。

どうも雲行きが怪しく、先の方に黒い雲が控えていました。



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1つ目の沼ノ沢駅のホームには、背丈の高い花々が咲いていました。

全体的に白っぽい景色に、紫(花菖蒲?)や白の花が咲いているのは、6月っぽくていいですね。

列車の写真を撮る人(撮り鉄)も数名いました。



どんな秘境路線なのかと思っていましたが、駅前は案外民家が多く、商店もありますから、パッと見た感じ沿線人口はそれほど少なくないように思えます。



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とはいえ、並行する道路には車の往来が多く、バスも走っていますから、地元の人々はやはりりそちらへ流れてしまいます。

やがて、夕張の市街地が現れ、12時26分、夕張駅着。

駅員さんの案内で、折り返し列車にそのまま乗ることはできず、必ず降ります。



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折り返しが12時34分と、8分しかないので、駅舎と周辺だけを眺めようと思います。



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駅舎はまるで洋風の戸建て住宅みたいですね。

駅前に物産市が開いていて、私は「夕鉄研」(夕張市鉄道研究会)という団体が発行している木製の小さな普通入場券を買いました。

JR北海道とつながりがあるのか分かりませんが、せっかく来た記念にということで。



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鉄道のみならず、車で来ている人が多いですね。

ローカル線の終着駅には似つかわしくないホテルがそびえ立っています。


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この先に石炭の歴史村があります。

道路は岩見沢までつながっており、およそ40kmの距離だとか。





できれば観光とかで1時間ぐらい欲しかったのですが、もう折り返し列車に乗車します。

車内はやっぱり乗客が多かったのですが、座れないことはありませんでした。

きっと廃線1カ月前とか、三江線の時みたいにすし詰め状態になるのでしょう。




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走行中、「ありがとう 夕張線」という貼り紙をした車が、列車の速度に合わせて並走していました。




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夕張川を渡り、新夕張駅で、およそ半分の乗客が降りていきました。

先ほどの追分駅では強い日差しが照りつけていたのに、強い雨が打ちつけていました。




来た道を戻り、13時30分、再び追分駅で下車。

室蘭本線に戻り、苫小牧駅を目指します。(続く)