ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

「おぎのや」本店

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午前11時、信越本線の横川駅に到着した私は、駅前の「おぎのや」本店に入ります。

小ぢんまりとした店内に、お客さんは私のほか1人だけでした。

10年前の2月に来た時もこんな感じで、かえって横川店などドライブイン店の方が賑わっていそうです。

それはともかく、あまりお腹は空いていませんが、この時間を逃すと、昼食をとるタイミングがないので、店内でいただきます。

持ち帰りもできますが、外は寒いし、これから乗るバスの車内で食べるわけにはいきません。

その先のしなの鉄道も、これまでの乗車経験から混雑すると予想されますので、やはり店内がベストでしょう。

もちろん、名物駅弁「峠の釜めし」を注文です。







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これですよ、これ!

益子焼の釜の中に、鶏肉やうずらの卵、シイタケ、タケノコ、ゴボウ、グリーンピース、紅ショウガ、栗、杏子、それら具材の下に茶きん飯。

それと、釜の形をした小さな容器の中は「香の物」です。

食材や燃料・輸送費などの価格上昇に伴って、昨年12月から値上げされましたが、味は10年前、そしてまだ横川・軽井沢間に鉄道が走っていた20年以上前の頃と変わらない素朴なものです。

家族で長野へスキーに行ったとき、横川駅で電気機関車をくっつけてる間、列車からホームに降りて売り子さんの方へ急いで買った記憶が甦ります。

温かいお茶を飲んで、満足です。








「おぎのや」の創業は明治18年(1885年)と古い。

だから建物も相応の造りのように見え、販売員のおばちゃんについそのことを口にしたら、建物自体は昭和の中頃にできたとのことでした。

「昨日は食事が多かったけど、今日はお持ち帰りが多いのよね」

販売員でもお客さんの動向はなかなか読めないらしい。

「そういえば、昨日、眼鏡橋の方で山火事があったらしいよ」

どうやら、前日に碓氷峠眼鏡橋という所で山火事が発生し、いまも消火活動が続いているとのこと。

「お客さんはバスで軽井沢に行くんでしょ?バイパスを通るから大丈夫だよ」と言ってくれましたが、まだ鎮火していないのかと思うと、こっちまで燃え広がらないか心配でした。

東京でもそうでしたが、ここのところ、雨(または雪)がまったく降っておらず、天気予報では毎日「乾燥注意報」が出されています。

おばちゃんといろいろ話し込んでいるうちに、店内に若いカップルやおっちゃん達が入ってきて、食事をする人が増えてきました。

みんなドライブの途中に寄ったそうです。








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バスの出発まで、まだ時間があったので、「おぎのや」本店の対面にある「峠の釜めし」資料館や、






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観光案内所に併設されている碓井関所史料展示室とかを回りました。

いずれも無料です。






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「鉄道文化むら」には、かつて横川・軽井沢間で列車にくっつけて上り下りしていた電気機関車「EF63形」があります。

この電気機関車は、なんとまだ現役で、運転体験という形で動いています。

施設内には、この電気機関車のほか、特急あさま号の車両や客車、ディーゼル車、ディーゼル機関車なども展示されています。

観光客のおじいちゃんが中へ訪ねようとしていましたが、あいにく今日まで休園ということが分かり、肩を落として車に戻って行きました。







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鉄路はすっかり断たれ、横川・軽井沢間には未来永劫、鉄道が走ることはなさそうです。

もっとも、横川駅周辺や碓氷峠には、いろんな歴史的遺構が残っていますから、いずれみっちりと回ってみたいものですね。

そうこうしているうちに、バスの出発時刻が迫ってきました。

急いで、バス停の方へ向かいます。(続く)