ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

飯田線1(辰野~天竜峡)

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辰野駅から9時59分発、飯田線豊橋行き普通列車に乗車です。

 

3両編成で、車内座席は転換クロスシートと、旅行者にとっては嬉しいですね。

 

 

 

 

 

 

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飯田線は長野県の辰野駅と愛知県の豊橋駅を結ぶ全長195.7kmの地方交通線

 

路線長もさることながら、その駅数の多さが特徴的です。

 

具体的には94の駅があり、1駅の区間に直すと平均およそ2.1kmで大都市の私鉄線並みです。

 

ローカル線でこれほど駅間距離が短いのも珍しく、これは元々、4社の私鉄線(豊川鉄道、鳳来寺鉄道、三信鉄道、伊那電気鉄道)を国有化したことから来ています。

 

そのため、当列車でも終点の豊橋まで実に6時間17分もかけて走行します。

(ちなみにこの544M列車は上諏訪駅始発で、9時22分発。7時間近くかけて走ります)

 

作家の宮脇俊三氏は『最長片道切符の旅』(新潮文庫)の中で、飯田線に乗車した際、「飯田線の全線を各駅停車で乗り通して、欠伸(あくび)ひとつしないようだったら、鉄道病院行きの資格があると言ってよいだろう。」と言っています。

 

もっとも、鉄道ファンでない人からすれば、全線を乗り通すことでも十分「病院」行きの資格があると思うでしょう。

(実際、乗り通したことを近所の居酒屋の店主やラーメン店の店主、職場の人に話したら、呆れられました)

 

その一般人からすれば理解しがたい行為を、実は私はこれで4回目となりますから、いよいよ「重症患者」なのでしょうね。

 

飯田線完全乗車を4回もやる人は、おそらく世界中でもかなり少ない人数だと思います(笑)

 

 

 

 

 

電車は辰野駅を出発し、先ほど乗ってきた中央本線と分かれると、すぐに宮木駅に停車。

 

座席の半分近く埋まっていましたが、たくさんの乗客(それも若い人が多い)が降りて行き、車内はガラガラになりました。

 

 

 

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柿の実がたくさん付いていますが、葉っぱはさすがに落ちた模様。

 

冬へと移り変わっていきますね。

 

 

 

 

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天竜川と並行しますが、時折姿が見える程度で、質朴な田舎風景を進みます。

 

 

 

 

 

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まだ渓谷が深くないとはいえ、沢渡(さわんど)から赤木では勾配が40‰(パーミル)と急坂があったり、

 

 

 

 

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真っ直ぐ行かず、地形に忠実であるように大きくヘアピンカーブがあったりします。

 

なにぶん、建設費を節約するべく、簡易敷設で済ませたからですが、このおかげで目的地までの時間が余計にかかるわけです。

 

地元の人でも車で移動したい気持ちは分からなくもないですね。

 

 

 

 

 

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小さな畑にはキャベツやネギなどの冬野菜が植えられています。

 

と、ここで残念ながら雨が降ってきました。

 

しとしと雨で、窓にポツポツと雨粒が付いて視界が悪くなります。

 

 

 

 

 

それから、どこの駅であったか忘れましたが、金曜日という平日の昼間になぜかたくさんの高校生が乗ってきました。

 

期末試験にしては早すぎるし、学校の研修とかがあったのでしょうか。

 

再び車内が賑わいました。

 

 

 

 

 

ところで、当列車は3両編成と短いながら、ワンマン運転ではなく、車掌も乗務しています。

 

そのため、駅に着くたびにホームに出て切符の回収や精算をしていました。

 

ホームの出入り口が後寄りであれば降りるだけですが、前寄りだと走って乗客に追いつかねばならず、車内に戻ると若干息切れしている様子がうかがえました。

 

もし精算で手間取ったりしたら、即遅れにつながるだろうから、それならいっそのことワンマン運転にすればいいのにと思いましたが、この車両はワンマン仕様にはなっておらず、整理券箱や料金箱は設置されていませんでした。

 

車掌は全区間乗り通すわけではなく、要所要所で交代するみたいですが、なかなかの体力勝負だし手際よく精算しなくてはならない緊張感もあって、きついな~と思いました。

 

 

 

 

12時19分、飯田駅に到着。

 

長野駅からおよそ4時間半もかかりました。

 

高速バスだったら3時間ちょいで行けますので、この点はやはり鉄道は不利ですね。

 

一応、長野駅から当駅までの直通列車が1日1本ありますが、それとて4時間45分と比較になりません。

 

 

 

 

 

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再び車内が空いたところで、昼食です。

 

塩尻駅で買った「とり釜めし」。

 

 

 

 

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横川駅の「峠の釜めし」みたいな器ですが、こちらはプラスチック容器です。

 

だから軽くて持ち運びしやすい。

 

 

 

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鶏の唐揚げと野沢菜の炒め物、うずらの卵、栗甘露煮が「こんにちは」と姿を現し、その下に味付けご飯(長野県産)が入っています。

 

薄味で食べやすく、あっという間に完食しました。

 

 

 

 

 

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駅弁を食べ終わると、電車は天竜峡駅に到着しました。

 

時刻は12時48分で、辰野駅からおよそ3時間弱経ちましたね。

 

飯田線の乗車はまだまだ続きます。(続く)