ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

錦帯橋、錦川清流線、アストラムライン、広島電鉄

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4日目(5月18日)は、山陽本線防府駅からスタート。

前日の天気予報によると、午後から雷を伴ったスゴイのが来るらしく、本来なら中でおとなしくしておきたいのですが、そうもいきませんので、カタミチ切符を携えて履行します。

7時12分発、岩国行きの列車に乗り、ラッシュにもまれること26分、岩国駅7時38分に到着。

岩国へはこのまま乗車した方が早く着きますが、私は同じ岩国行きでも、岩徳線を選びました。

理由は、岩徳線の川西駅からの方が錦帯橋に近く、バスの接続時間がきわめて良いからです。



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7時55分発の列車には、すでに高校生達でいっぱいでした。

が、2つ先の周防花岡駅で下車し、車内はガランとしました。

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岩徳線は、かつての山陽本線の一部区間でしたが、その風格はすっかり失い、並行する国道1号線を走るクルマにどんどん追い抜かされるほど、落ちぶれてしまったような感じがします。

9時17分、錦川清流線との乗り換え駅である川西駅に到着。

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乗り換え駅とは言っても、一本の線路にホームが架かっているだけのシンプルな構造です。

両路線とも本数が少ないから、これで十分なのでしょう。

次の錦川清流線は10時2分ですが、これに乗ると、終点の錦町駅で1時間半の待ちぼうけをくらいますので、その次の11時19分に乗ります。

したがって、余った2時間で錦帯橋に行きます。

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錦帯橋方面のバス停は、駅の裏側にあるので、いったん大通りに出て、線路をくぐる必要があります。

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あのバス停だと思って目指したら、意地悪なことに、ダミーでした。

「ここは岩国高校前のバス停ではありません。岩国高校前のバス停は反対側にあります。」みたいな説明書きがされて、見事にはめられました。

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こちらが本物のバス停。

時間に少し余裕があったから良かったものの、もし時間がなかったり、あの説明書きを読まずにそのまま待っていたりしたら、うっかりバスを逃しそうですね。

9時32分発のバスに乗り、わずか10分弱で錦帯橋停留所に到着。

財布を開くと、小銭が足りず、お札も万札しかない!?

運転士さんにダメもとで「一万円両替できませんか」と聞くと、迷惑そうな表情で「できません!バスセンターで払ってください。」とキッパリ断られました。

他の乗客の前でつるし上げられた気持ちになり、運賃を払わず降りましたが、幸い、信号を渡った向かい側にバスセンターがありましたので、そこで支払いを済ませることができました。




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遠くから見ると、さすが「日本三大奇矯」というだけあって、いいですね。

アーチが川面に映えています。

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下から見上げると、迫力が増しますね。

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錦帯橋を通るには通行料が必要で、入り口で往復分のチケットを買い求めます。

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錦川は増水すると、洪水を引き起こすほど激しい川で、この錦帯橋も流失しないよう何度も改良されたそうです。

先人の苦労と努力の結晶が、詰まっているんですね。

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錦帯橋を抜けると、吉香公園に出ます。

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また、公園周辺には、美術館や武家屋敷などがあります。

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岩国名物のレンコンを使ったコロッケをいただきました。

シャキシャキした食感とホクホクのマッシュポテトが良いですね。

次のバスが11時発なので、頃合いを見計らって再び錦帯橋を渡り、バスセンターへ戻りました。

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センターのチケット売り場で、1日フリー乗車券をゲット。

このフリー乗車券は清流線だけでなく、先ほど通ったバスの区間も有効ですので、行きの時と同じ轍を踏まずに済みます。

しかし、これ、どういうわけか、錦川鉄道のホームページには載っておらず、私はいわくにバスのホームページでバスの時刻を調べてた時に、たまたま見つけました。

錦川鉄道は、あまり利用してほしくないのでしょうか。

11時のバスに乗って、11時6分、岩国高校前へ。




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駅へは、1つ手前の「川西」の方が近そうです。

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いよいよ未乗線である清流線へ。

11時19分に発車した列車は、トンネルを抜けた後、森ヶ原信号場で岩徳線と分かれ、進行方向右へカーブ。

次の清流新岩国駅は、山陽新幹線新岩国駅との乗り換え駅です。

元々は、御庄駅という名前でしたが、新幹線との乗り換えをアピールするため、2013年に改称されました。

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清流線は、基本的に錦川の険しい谷に沿って進みます。

山肌に路盤をつくるスペースがないためか、コンクリート橋みたいなので、無理矢理通した印象をもちますが、そのお蔭でエメラルドグリーンの錦川が見られるのですから、感謝です。

私は基本的にくもりや雨は好きではありませんが、この路線に関してはくもりの方が幻想的でいい眺めだなと思いました。

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ところどころ、観光徐行といって、20kmぐらいの速度制限で景色をゆっくり楽しむことができます。

もっとも、それは建前で、線路の保守管理の節約という会社側のメリットもありそうですが。。。

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12時17分、終点の錦町駅に到着。

本社を併設した有人駅で、ホームに降りると、どこからか「にし~き~がわ~、せい~りゅ~せ~ん♪」と、清流線の歌が流れてきました。

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清流線には、途中、町らしい所は皆無でしたので、ここが唯一、町らしい町ですね。

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錦町駅に清流線の車庫があります。

左の白と緑の気動車は、JR東日本烏山線で使用されたもので、2017年に移住し、余生はここでイベントや貸切として元気に送っているそうです。

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錦町駅から雙津峡温泉(そうづきょうおんせん)駅までの約6kmを結ぶ、とことこトレインです。

清流線は旧国鉄岩日線を引き継いだ第三セクターで、元々、岩国駅から島根県日原駅山口線の駅)を結ぶ路線として計画されました。

先に錦町駅までは開通しましたが、その先は岩日北線として一部区間で路盤は完成したものの、ついに開通には至りませんでした。

その路盤を活用して、2002年に運用を始めたのがこの路線なのです。

運行日は、土曜休日や長期休み期間中で、チケットは予約制です。

この日は金曜日と平日で、あいにく運行されていませんでしたが、法律上は鉄道事業法ではなく、あくまで「岩日北線記念公園」の遊覧車扱いで、しかも定期運行ではありませんから、勝手ながら、私の鉄道完乗計画からは外します。




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12時31分の列車で岩国駅へと戻ります。

今度は1両増車した2両編成でしたが、なぜか後ろの車両は利用できませんでした。

川西駅で岩国高校生たちが乗ってきて賑やかになり、13時41分、岩国駅に到着。

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続いて山陽本線、13時56分発、白市行きの普通列車に乗り、横川駅へ。

14時43分に横川駅に着き、いったん途中下車をします。

手持ちのきっぷには可部線を経由しないので、ICカードで入場し、可部線、14時54分のあき亀山行きの列車に乗ります。

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実は2年半前の12月末に乗ったことがあるのですが、当時は、可部駅が終点でした。

その3か月後の2017年3月に、可部駅からあき亀山駅まで延伸し、また乗り直さなければならなくなったのです。

なお、可部線は、2003年まで可部駅から先の三段峡駅まで走っていて、したがって、今回は廃線から再度、開通した珍しいケースです。

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可部線広島市のベットタウンである「安佐南区」「安佐北区」を通る郊外路線で、車窓から崖の上に無理矢理住宅を建てた様子が見られます。

2014年8月20日に、豪雨による大規模な土砂災害が起こり、死者77名に及んだのは、記憶に新しいです。

15時32分、終点のあき亀山駅に到着。

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駅前には、ウメの木(?)が並んでいました。

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可部線の加計、三段峡方面を見ると、住宅が一気に少なくなり、代わって太田川の谷がよく見えます。

折り返し15時43分で大町駅まで行き、16時3分に下車した私は、広島高速交通アストラムライン」、16時14分発、広域公園前行きに乗車。


アストラムラインのホームページより引用   http://www.astramline.co.jp/route.html

ゴムタイヤを使用した新交通システムで、乗り心地はガタガタと揺れます。

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非常に高い所を走り、この日は残念ながら雨が降っていましたが、神戸のような起伏の激しい地形がよく分かります。

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16時32分、終点の広域公園前駅に到着し、8分折り返しの16時40分に乗車。

途中の安東駅(やすひがしえき)には、近くに女子大があるらしく、女子大生がたくさん乗ってきて、さながら「女性専用車両」化しました。

私の前に3人グループの女子大生がいて、私の隣に2人分の席が空いていたにもかかわらず、「ねぇ、座りなよ」「えー?イヤだよ。〇〇が座れば(笑)」などの押し問答が続き、結局、座らなかったのは、若干傷つきました。

さっき乗った大町駅を過ぎ、太田川を渡って、ビル街の所を通り、山陽本線の手前で高度を下げて、そのまま地下へ。

城北駅でほとんどの女子大生たちは降りていき、代わりにムキムキの外国人男性たちが入ってきて、ドカッと席に座ると、スッと、スマホを取り出していじり始めました。

17時17分、本通駅に到着。

地上へと出て、広島電鉄路面電車)に乗り換えます。

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本通から紙屋町にかけての一帯は、商店街を形成していて、大雨にもかかわらず、人通りが多くにぎやかです。





・・・この後、私は広電横川線江波線白島線、皆実線と、次々に乗り換えなければなりません。


広電は、日本の路面電車の中で最も規模が大きく、かつ複雑な路線網を形成しています。

そのため、列車に乗り慣れている私でさえ、乗りこなすのに苦労しそうで、乗り換え先の電停がどこにあるのか常にスマホの地図アプリでチェックしなければなりませんでした。

まずは本通停留場で遅れてきた17時26分発に乗ります。

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ちょうど帰宅ラッシュに当たって車内は激込みですが、これは宇品線からそのまま横川線に直通するありがたい列車で、そのまま横川駅に連れて行ってもらいました。

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次に江波線ですが、これは今乗ってきた列車が江波行きに変わるので、同じ電車に乗って江波停留場へ。

外は土砂降りの雨で、しかも稲光も伴って、「ゴロゴロゴロ!!」と轟音を響かせます。

18時13分、江波停留場に到着。

相対式ホームの反対側に広島行きの電車が停まっており、なんとしてもそれに乗りたい。

予定では、9分後の18時22分発の広島駅行きに乗るはずでしたが、いくら屋根が付いているとはいえ、ホーム幅が1m程しかない所で、雷雨と共に待つのは御免こうむりたい。

ドアが開いたと同時に、脱兎のごとく走って線路を渡り、ギリギリセーフで飛び乗ることができました。

わずかな時間とはいえ、滝のような雨にぬれて、生きた心地がしませんでした。

スマホで雨雲レーダーを見ると、水色や青だけでなく、黄色や赤の表示がことごとく私のいる所を狙い撃ちするかのようにやって来て、できるだけ今日の予定を早く終わらせたい気持ちに駆られました。

八丁堀で今度は白島線に乗り換え。

これがまた厄介で、2つの信号を渡らなければならず、もうホームに電車が停まっているにもかかわらず、こういう時に限って、赤信号が続くのです。

なんとか白島線に乗り、わずか8分で終点の白島駅に到着。

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白島線は基本的にどこにも直通せず、線内を行ったり来たりするだけの路線です。

復路を済ませた後、八丁堀でまたあの忌々しい信号どもを再び渡り、本線で的場町へ。

いよいよ広電最後の皆実線に乗車します。

的場町(広島駅)から広島港へ行くには、宇品線とこの皆実線の2つのルートがあり、宇品線は紙屋町や本通など繁華街に寄るのに対して、皆実線は真っ直ぐ通るので、早く到達します。

川沿いを走行しているはずですが、19時過ぎていて、さすがに辺りは暗くて見えません。


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ここは宇品線と再び合流する電停です。

これで広電は完乗しましたが、雷雨のせいで急ぎ足になり、乗りつぶした実感が湧きませんが、乗ったという事実は自分にとって変わらないでしょう。

さて、ホテルの最寄り駅が広島駅方面ですので、折り返しの電車に乗って、4日目を終えます。

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