ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

近鉄吉野線

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※路線図は、近畿日本鐡道ホームページより引用  http://www.kintetsu.co.jp/railway/rosen/A50005.html

この先の予定として、吉野口駅(F48)から近鉄吉野線吉野駅(F57)まで行き、折り返して吉野口駅を抜け、尺土(F23、P23)まで乗り、御所線(ごせせん)に乗り換えるという段取りです。

信貴線については、御所線が終わった後にします。



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13時48分発、急行吉野行きに乗車します。

急行といっても、吉野線内は各駅に停まります。

客層は高校生が中心で、あとは地元の人数名と大きなカメラを持った2人組の男性が座っていました。





近鉄吉野線橿原神宮駅(かしはらじんぐうえき)と吉野駅を結ぶ全長25.2kmの路線で、桜の名所である吉野山へのアクセス線として、1928年(昭和3年)3月に全通しました。

また、沿線の木材を輸送する目的でもあったそうです。

吉野線吉野口駅を出ると、いったんはJR和歌山線と離れますが、再び合流するという変わったルートを通ります。

そして、薬水駅の先でようやく本当に離別するといった感じです。

未練たらたらな別れ方ですが、和歌山線に乗っていた時はまったく気が付きませんでした。

その後、山中に入ってトンネルを抜け、大阿太という無人駅に着きます。

周囲に民家がなく、たぶん工事関係者とかが利用するのではないかと思われます。

南海高野線のときもそうでしたが、だいたい行楽線というのは終着駅のための路線で、途中駅は閑散としていることが多いですね。





右手に大きな川が見えてきました。

吉野川で、これが和歌山県に入ると、紀ノ川という名前に変わります。

民家も現れはじめ、町らしくなってきました。



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吉野線から見る景色も吉野川と低い山並みが映すいい景色で、とくに大和上市駅吉野神宮駅間の、吉野川を渡る所なんかは、線内でいちばんの見せ場だと思います。

しかし、先ほど高野線であまりの深山幽谷を見てしまったために、どうしても印象が霞んでしまう感がありました。

ほとんどの地元客は、大和上市駅吉野神宮駅で降り、終点まで乗っている人はいません。

その理由は、吉野神宮駅を過ぎてから分かりました。

町は吉野川沿いに形成されていて、吉野川と別れたいま、民家のない山奥へと進むからです。

14時22分、終点、吉野駅に到着。



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駅構内だけが広く、山奥にひっそりと佇んでいる趣です。

改札口を出ようとすると、カメラを持った男性2人組に呼び止められました。

「あの、すみません。テレビ朝日大阪支局の者ですが。地元の方ですか?」

私が地元民ではないのはもちろんですが、では観光客かといわれると、それも微妙です。

なにしろ、12分後の14時34分発の特急で折り返してしまうのですから。




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まさに行楽用の駅といった風で、今日(7月4日)は平日の雨でガラーンとしています。

駅前のお店も閉まっていて、今から吉野山へ行く人はいませんでした。

民家が見当たらないのですから、あのテレビマンたちもそこらをウロウロして途方に暮れているようでした。

私は駅の窓口で特急券を注文しました。

観光もしない冷やかし者ですが、尺土駅まで510円となかなか安い特急券でした。



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3番線に停車中の特急、大阪阿部の橋行きの先頭車に乗ります。

車内は私以外、誰もいません。




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特急ですから、眺望はすぐれたものです。

もっとも、カーブが連続し、駅にもこまめに停車する方ですから、あまりスピードは出しません。



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橋本駅で買った駅弁は、奈良県五條市の名産「柿の葉寿司」です。

巻いてある柿の葉をほどくと、鯖や鮭、鯛のネタに、ギュッと押された酢飯が可愛らしく見せます。

一口サイズですから、ぱくぱく食べられ、軽食にはもってこいの弁当です。

柿の葉の淡い香りと旨味が詰まったネタ、さっぱりとした酢飯が優しく入っていきました。




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吉野口駅を過ぎると、駅間でも住宅街が目立ちます。

土地も開けてきました。

このあたりは高松塚古墳をはじめ、たくさんの古墳が点在しています。

橿原神宮駅からは「南大阪線」という名前に変わりますが、特急はそのまま住宅街を快走します。

15時21分、尺土駅に到着。

こんどは御所線です。(続く)