ゆき丸の鉄道日記

鉄道旅行や雑記を綴ります。

相模線

東海道本線で12時35分に茅ヶ崎駅にたどり着いた私は、そのまま2番線に停車中の相模線12時38分発橋本行きに乗車しました。

4両編成の車内の座席はほとんど埋まっており、日中は1時間に3本とはいえ、利用者が多いことがうかがえます。



列車は出発すると、北へと向きを変えて進みます。

沿線は基本的に住宅街を突き進む感じですが、どこか田舎っぽい雰囲気を残しています。

単線区間のため、2~3駅に1回は対向列車と待ち合わせをします。




門沢橋駅かどうか曖昧ですが、制服で太ももより上の短いスカートを履いた女子高生5人グループが乗ってきて、何やらダンスの話で盛り上がっていました。

そういえば、太平洋側では冬でも超ミニスカを履く女子高生がいるんですよね。

私の住む北陸は雪国で、冬にそんな露出の高い服を着ることはありませんから、ここでも表と裏の文化の違いを認識させられました。

やがて海老名駅で4人が降りていき、階段を上る際、見えないように後ろを手で押さえる姿も、表ならではだなぁと思いました。




いきものがかり山下穂尊『いつでも心は放牧中』(KADOKAWA)は、「様々な運命と運、そしてちょっとした自分たちなりの工夫の中」で、いきものがかりが成功していったことを、具体的エピソードを交えながら語っています。

面白いのは、作者が高校生の時、自分が将来どうなりたいのか分からないという漠然とした不安をもち、「無駄に相模線に揺られて茅ケ崎の海まで行った」というのです。

分かる!

不安や悩みを抱えると、つい列車に乗って現実から背けたくなる気持ち。

決して解決しないけれど、どうしてか列車に引っ張られて、あてもなくゆらゆらと揺られた挙句、どこかへ連れていってくれるのではないかという刹那的安心感をもちます。

現実との葛藤が青春を象徴しています。




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海老名駅を過ぎて、入谷駅相武台下駅は改札口とは反対側にのどかな風景が広がっています。

次の下溝駅手前で、相模線で唯一、ほんの少しだけ相模川を見ることができます。

せっかくなので、相模川を見に、13時24分下溝駅で降りることにしました。

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誰もいない改札口を通り抜け、5分程歩いて、相模川を一望できる「三段の滝展望広場」という公園に着きました。

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階段を降りると、

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相模川丹沢山地がいっぱいに広がり、自分は今、河岸段丘(東側)の上に立っていることを感じさせます。

実はこの場所、10年前にも訪れたことがあります。

駅から近い割にあまり有名じゃないこともあって観光客が少なく、でも綺麗な景色を見ることができるから、穴場スポットだと思っています。

この時は、やや強い風が吹いていましたが、昼下がりの陽光が一帯を照らし出し、体感的には暖かったです。

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広場の名前にもある「三段」とは、鳩川分水路が三段になって流れていることからだと思われます。





再び下溝駅に戻り、13時44分発の橋本行きの列車に乗りました。

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列車は再び住宅を縫うように走ります。

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番田駅からだんだんと上がっていき、高架駅の上溝駅に着きます。

しかし、すぐに相模原台地切通しを進み、、さらに高度を上げていきます。

南橋本駅を出ると、国道16号線をくぐり、進行方向左手から横浜線、さらに高架の京王相模原線が近づき、13時58分、終点橋本駅に到着。

この後、横浜線14時3分発八王子行きに乗り換え、14時14分に八王子駅に着きました。

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いよいよ旅の終わりが近づいてきました。

次は最後の八高線です。(続く)