久大本線(日田~大分)
私は事前に乗車券と特急券が一緒になったきっぷを購入しているので、それで改札口を通って、ホームに入りました。
甘いものならなんでも良かったのですが、若い女性店員さんに大人気と言われたロールケーキを買いました。
思ったより大きく、スポンジケーキはフワフワで弾力に富み、もちっとした食感があります。
中のクリームは濃厚で、食べ応えがありました。
特急ゆふいんの森は観光タイプの列車ということもあって、慈恩の滝に差し掛かるとスピードを落とし、車内放送で案内してくれます。
さらに玖珠町の盆地に入ると、右側に平坦な頂上をもつ山が現れ、車内放送で伐株山(きりかぶやま)と案内されます。
豊後森駅の先で機関庫と転車台をかすめ、再び山の中へと入り込みます。
九州では有数の人気観光地というだけあって、改札口には外国人観光客でいっぱいでした。
私は外に出ず、跨線橋を渡って、引き続き16時51分発の普通、大分行きに乗り継ぎます。
この先は「旅名人の九州満喫きっぷ」が使えます。
もうすっかり暮れかかって、オレンジの日が山の中へと沈み込みます。
同時に、地面の明るさも失いつつあります。
小野屋駅で大勢の高校生たちがホームにいるのが見え、私は席を立つことにしました。
転換クロスシートで窓側に座っていたのですが、隣の席は大きなキャリーバッグで塞ぎ、このままでは1席分を台無しにします。
外はじきに暗くなりますから、べつに景色を見なくて損することはありません。
それでいて、なお乗り続ければ、高校生たちに「あいつは荷物で1つ塞いでやがる」など恨みを買われては、たまったものではありません。
そんな居たたまれない気持ちのまま2日目を終りたくないので、車両中央のドア付近に移動します。
高校生たちが次々と乗り込んできて、私が立ち去った後の席も含めて、すべて埋まりました。
これで2日目の行程はすべて終了です。
ビジネスホテルで荷物を置き、商店街に繰り出して、バーのようなお店で夕食をとります。
が、せっかくビールの入ったグラスを肘で倒してしまい、ほとんどが泡となって消えてしまいました。(続く)